ドルコスト平均法は、売却するときのタイミングのリスクを考えておく必要があります。


「ドル」や「コスト」と聞くと、外貨や為替のことを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、この投資手法では直接には関係していません。ドルコスト平均法とは、「定額購入型の投資法」と定義することができます。まずは、次の2点を頭に入れておいてください。


ドルコスト平均法の活用に必要なことをチェックしておきましょう。

▼ドルコスト平均法の基本

・毎月●日、のように決め、定期的に株を買い続ける

・その際、購入金額を一定の金額に決める

冒頭で紹介した「一般的な株式投資」のやり方と比べて、シンプルで機械的な印象を受けるのではないでしょうか? ここにこそ、ドルコスト平均法の魅力があります。この基本の原則を守ることで、株価の上下の影響や、それにともなう人間の心理状態の影響による無理な売買などを避けて、「株価が高いときは株を少なく買い、安いときには株をたくさん買うことができる」という状態を続けることになります。

Dollar-cost averagingの意味・使い方・読み方

▼ドルコスト平均法で期待できること

・株価が高いときは少なく買い、安いときにはたくさん買うことができる

表の左の列(毎月「1万円」買っていく場合)がドルコスト平均法です。5か月間、毎月「1万円ずつ」を架空のA社の株に投資します。

ドルコスト平均法 / Dollar Cost Averaging

ドル・コスト平均法とは、金融商品を購入する際に、資金の全額を一括投資するのではなく、一定金額ずつ定期的に投資する手法のことです。英語の「dollar cost averaging」から取られたネーミングですが、なぜ「ドル」と「コスト」がカタカナなのか、そして「平均」だけが日本語なのか、筆者はいつも強い違和感を覚えます。

ドルコスト平均法はどんな仕組みで、なぜ初心者向けなのか?
長所と弱点の両面を紹介しながら、その魅力をお伝えしていきたいと思います。

ドルコスト平均法, dollar-cost averaging

注目してもらいたいのは、合計と平均購入単価(1株あたり)です。この値動きのケースでは、投資金額の合計は、ドルコスト平均法が5万円なのに対し、100株ずつ買った場合は5万500円と高くなっています。またドルコスト平均法の場合、合計で507株を買うことができ、毎月100株買う場合以上の株数を保持しています。それにともない、1株あたりの平均購入単価もドルコスト平均法が99円、100株ずつ買った場合が101円となっています。

そもそもドル・コスト平均法の本質は、一定の金額(定額)を定期的に投資(購入)することであり、じつはドル($)とは直接的な関係はありません。通貨が変われば、ユーロ平均法やリラ平均法、あるいは寛永通宝平均法や和同開珎平均法と表記しても良いのです(笑)。また、コスト(cost)とカタカナ表記すると「手数料」と誤認されがちですが、ここでは「費用=投資額」という意味なので、より正確を期すならば「ドル平均費用法」と訳されるべきです。


英語: dollar cost averaging,donstant dollar plan

ドルコスト平均法の基本的な仕組みを説明してきましたが、これを踏まえて、ドルコスト平均法の長所を3つまとめてみます。

積立投資の王道ドルコスト平均法のデメリットとリスク、活用法3選

前述のとおり、ドルコスト平均法では、株価が安いときにはたくさん買い、株価が高いときには少なく買うことになります。株価が高いときに買ってしまう「高値づかみ」を避けられるため、結果的に株の平均取得価格を安く抑えることができます。

ドル・コスト平均法とは、価格が日々変わる金融商品を一度に購入するのではなく、一定額ずつ分けて購入することで、平均買付単価を抑える方法です。

ドルコスト平均法は投資信託や株式などの毎月の積立投資において使われる投資方法です。

Dollar-cost averaging(ドル・コスト平均法)は、一定額を定期的に投資 ..

一定額を長期間にわたり投資していけるのがドルコスト平均法です。証券会社の設定で、毎月の購入金額を決めることができるので、一度決めてしまえば、その後は自動で投資が続いていきます。株の売買に関する情報収集の手間もなく、ある意味で”ほったらかし”状態でも投資が続けられるのは、忙しい人にとってはメリットでしょう。また、投資額が一定のため、家計の中にも組み入れやすいという利点もあります。長く、ゆっくりと資金を増やしたい人におすすめの投資法と言えるでしょう。

dollar-cost averaging〔【略】DCA〕 · ドル平均法を使う

何事もよい面もあれば、そうではない面もあります。ドルコスト平均法も例外ではありません。ここでは、ドルコスト平均法の弱点を考えてみます。

ちなみに、ドルコストと言うけれど、ドル通貨に限定したものではないんだよ。ドルコスト平均法を英語にするとDollar-Cost

ドルコスト平均法では、短期に大きな利益を出すことは現実的ではありません。もう一度、ドルコスト平均法と「毎月100株を買う場合」を比較した図を見てください。

このため、全期間を平均すると、毎回同じ口数を購入していく方法よりも、購入にかかる金額を低く抑える効果がある(ドル・コスト平均法)。

積立投資の王道ともいえる「ドルコスト平均法」についてファイナンシャルプランナーがわかりやすく解説します。

明治安田アセットマネジメントのオフィシャルWebサイトです。「ドル・コスト平均法」のご紹介です。

そこで今回は、そのハードルを下げてくれる可能性のある投資法をご紹介します。それが、「ドルコスト平均法」という投資法です。ドルコスト平均法は、株価の上下の影響を抑えて長期間にわたってコツコツと資産を殖やす投資法で、初心者向けの投資法とされています。「つみたてNISA」や「会社の持ち株会」なども、ドルコスト平均法の長所を生かして資産形成を目指すものと言えます。

投資タイミングを分散する方法には、「ドルコスト平均法」と「定量購⼊法」の2つがあります。 ドルコスト平均法

このような株の買い方がもしうまくいったら、という仮定の話ではありますが、短期間で大きな利益を出せる可能性は、ドルコスト平均法にはありません。

ドルコスト平均法は、毎月などの決まったタイミングで、一定金額の金融 ..

株式や投信の売買には、証券会社に払う売買手数料がかかります。定期的に、長期間投資を続けた場合、そのつど手数料が発生することになります。それが積み重なると、せっかく利益が出ていても手数料が利益を圧迫します。これは、一括で資金を投じる方法と比べた場合、ドルコスト平均法の弱点と言えるでしょう(次の段落で対処法を説明)。

ドルコスト平均法は将来の投資成果を示唆あるいは保証するものではありません。

ドルコスト平均法とは、一定金額で同じ投資商品を定額購入で買い続ける投資手法のことです。

ドル・コスト平均法とは? 投資信託や外貨預金など、リスク性商品を定時定額でコツコツと購入する投資手法のこと.

株価が安いときは多くの株を買えるドルコスト平均法ですが、ずっと株価が安い状態では利益は生じません(配当などは除く)。長期にわたって下落し続けると、含み損も発生することになります。また、長期に投資を続けて株数を積み上げることができても、老後資金目的などで、いつかは売却を考える必要があるでしょう。その際、購入平均単価をそのときの株価が上回っている状態なら問題ないのですが、もしそうでない場合は売りどきが難しくなります。

※ドルコスト平均法は、お預け入れ後の為替変動リスクを低減するものでは ..

実際は、20年、30年とずっと株価が下がり続けるのは考えにくいものの、このようなリスクは認識しておくべきでしょう。また、株価の上下に一喜一憂しなくて済むのがドルコスト平均法のよい面ではありますが、売却が視野に入ってくるタイミングでは、株価の動向に気を払っておく必要がありそうです。

さらに、毎月一定額を買い付けることで「ドルコスト平均法」のメリットを享受することもできます。

最後に、長所と弱点を踏まえて、ドルコスト平均法のおすすめの活用法を考えてみます。

このような投資手法を「ドル・コスト平均法」と呼びます。 POINT04

ドルコスト平均法は企業の個別株などでも活用できますが、筆者のおすすめは、さまざまな投資対象が組み合わさっている投資信託での活用です。なかでも、購入時の手数料のかからないノーロード(販売手数料無料)の投信を選ぶのがよいでしょう。弱点2で触れたとおり、売買の回数が増えるとそれだけ手数料がかさみます。その意味で、ノーロードの投信はドルコスト平均法の強い味方と言えそうです。

ドル・コスト平均法 Dollar cost averaging

もし「つみたてNISA」をまだ始めていない人は、ドルコスト平均法の観点からも、検討してみる価値はあります。つみたてNISAは、投資によって得られた利益(売却や分配金などの運用益など)が非課税になる制度です(通常は20.315%の税金がかかります)。仮に、投資で100万円の利益が出た場合で考えてみます。普通だと、