また、フォシーガには、動脈硬化を改善する可能性があるともいわれています。


フォシーガは、腎臓で行われる糖の再吸収という工程を抑制し、尿に糖が排出されないようにする体内の働きを阻止します。
この工程が抑制されると糖が尿から排出されるようになり、糖とともに水分も一緒に排出されるため尿量が増加します。
これにより体内の水分量や血液量が減少し、心臓の負担軽減やうっ血の改善につながるのです。
その結果、フォシーガの腎臓への働きは、間接的に心不全を改善する効果になっています。


フォシーガの心不全への効果について、ここまで解説したことをまとめました。

フォシーガは、糖だけではなくナトリウム(塩分)の再吸収も抑制するため、尿細管内でナトリウムが増加し輸入細動脈という血管が収縮します。
輸入細動脈は、腎臓にある、糸球体という血液中の老廃物や塩分をろ過して尿を作る毛細血管に向かっています。
この輸入細動脈が収縮することで糸球体内の圧力が下がり、糸球体における過剰ろ過を抑制して腎臓を保護しているのです。

フォシーガによって血管の機能が正常に維持されることで、長期的に見ても腎臓や心臓の健康を保つことにつながっています。

フォシーガと心不全に関連してよくある質問にお答えしていきます。

・脱水
フォシーガと利尿剤を併用している場合、利尿作用が増強され脱水状態になる可能性があります。
脱水予防のためには適度な水分補給が望ましいですが、

・性器感染、尿路感染
フォシーガの、尿から糖を排出する働きにより、性器感染症や尿路感染症を起こす可能性があります。

また、CKDの初期にはほとんど無症状のため徐々に腎機能が低下していきます。

副作用の詳しい症状や上記以外の副作用については、こちらの記事で詳しく解説しています。

フォシーガは糖尿病治療薬ですが、糖尿病ではない心不全の患者に対しても適応可能です。
現在は、心不全治療において最優先で使用すべき4つの治療薬の1つに選ばれています。

ただし、添付文書には以下の記載がありますので、eGFRには注意が必要です。

これにより、フォシーガは心臓に直接作用して炎症を抑制し、心機能に良い影響をもたらすことが確認されています。

フォシーガが分類されるSGLT2阻害薬が心不全の治療薬として承認されたのは2020年とまだ最近のことです。
それにもかかわらず、SGLT2阻害薬はすでに従来から心不全の治療薬として使用されていたARNI、β遮断薬、MRAとともに心不全治療薬のファンタスティック4と称されています。


フォシーガ錠10mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)

ちなみに、フォシーガと同じくSGLT2阻害薬に分類され、心不全への効果が認められている2型糖尿病治療薬にジャディアンスがあります。

フォシーガ錠10mg(小野薬品工業株式会社)の基本情報・副作用

「糖尿病ではない人が糖尿病の薬を飲んでしまうと、低血糖になってしまうのでは?」と不安になる人も多いでしょう。

SGLT2 阻害薬による CKD に対する作用機序とエビデンスは? SGLT2 阻害薬は近位尿 ..

しかし、フォシーガの場合、体内に必要な糖は残し、不要な糖のみ排出する医薬品であるため低血糖は起こしにくいとされています。

ダパグリフロジンプロピレングリコール(フォシーガ)はSGLT2を可逆的阻害

フォシーガの副作用やリスク、使用する上での注意点について理解したうえで安全に使用し、治療に役立てましょう。

フォシーガ(ダパグリフロジン)の作用機序【糖尿病/心不全/CKD】

糖尿病治療では1日1回5mgから投与し、効果が不十分の場合に10mgに増量するため、5mgと10mgの錠剤があります。

未だ機序は不明である. 貧血合併CKD患者に対するSglt2阻害薬は,ヘ

アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:堀井 貴史、以下、アストラゼネカ)と小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良 暁)は、アストラゼネカの選択的SGLT2阻害剤「フォシーガ®錠5mg、10mg(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物、以下、フォシーガ)」について、既承認の慢性心不全の「効能又は効果に関連する注意」に記載の「左室駆出率」に関する記載を削除、およびそれに関連する情報を追記し、日本における電子化された添付文書(以下、電子添文)を改訂したことをお知らせします。

フォシーガ(SGLT2阻害薬)ってどんなお薬? 効果・効能、副作用

フォシーガには免疫細胞であるマクロファージを増加させる効果があるため、線維芽細胞の増殖を抑え、細胞外マトリックスを減少させるのです。

フォシーガとは?(SGLT-2阻害薬:腎臓病の新しい治療薬として)

これらは、上記のDELIVER試験の結果に基づき変更されました。今回の電子添文の改訂により、フォシーガは左室駆出率を問わず慢性心不全患者の治療薬として使用いただけるようになりました。

本剤の作用機序により、本剤服用中は尿糖陽性、血清1,5-AG(1,5-

日本で承認されているフォシーガの効能又は効果は、「2型糖尿病」、「1型糖尿病」、「慢性心不全(ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。)、および「慢性腎臓病(ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。)」です。

※ビグアナイド薬と作用機序の一部が共通している可能性があるので両剤を ..

なお、アストラゼネカと小野薬品工業株式会社は、日本におけるフォシーガに関するコ・プロモーション契約を締結しています。本契約に基づき、小野薬品工業株式会社は日本におけるフォシーガの流通および販売を担い、アストラゼネカとフォシーガのコ・プロモーション活動を実施しています。

フォシーガ錠10mgの効果・効能・副作用 | 薬剤情報 | HOKUTO

アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム)と小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良 暁)は、アストラゼネカの選択的SGLT2阻害剤「フォシーガ®錠5mg、10mg(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物、以下、フォシーガ)」について、2型糖尿病合併の有無に関わらず、「慢性腎臓病(ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)」の効能又は効果の追加承認を、8月25日に取得しましたので、お知らせします。

フォシーガとはどんな薬?ダイエット効果と痩せる理由について解説

心不全は慢性かつ長期的な疾患であり、時間の経過とともに悪化します1。全世界で約6,400万人が罹患しており、非常に高い罹患率と死亡率を伴うことが特徴です2,3。慢性心不全は、65歳以上で入院する方の理由として最も多い疾患で、臨床的および経済的に大きな負担となっています4。心不全は多くの場合、心臓が収縮するごとに送り出される血液量の割合の測定値である左室駆出率によって、駆出率低下を伴う心不全(HFrEF)(左室駆出率が40%以下)、駆出率が軽度低下した心不全(HFmrEF)(左室駆出率が41%~49%)、駆出率が保持された心不全(HFpEF)(左室駆出率が50%以上)といったいくつかの種類に分類されます5。心不全患者さんの約半数はHFmrEFまたはHFpEFで、予後を改善する薬物治療の選択肢がほとんどないのが現状です5,6

フォシーガ錠5mg フォシーガ錠10mg 添付文書 医療従事者向けガイド 患者向医薬品ガイド (医薬品医療機器総合機構).

高齢化で患者が増加する心不全に、新薬が相次いで登場しています。昨年以降、小野薬品工業の「コララン」やノバルティスファーマの「エンレスト」が発売され、今年11月にはアストラゼネカのSGLT2阻害薬「フォシーガ」も承認を取得。専門家は「心不全治療に新たな潮流が訪れた」としており、治療薬の市場も大きく拡大すると予測されています。

慢性腎臓病の原因と治療慢性腎臓病の原因としては、糖尿病から引き続い ..

DELIVER試験は、2型糖尿病の有無を問わず、左室駆出率が40%超の心不全患者さんの治療として、フォシーガの有効性をプラセボとの比較で評価するようにデザインされた、国際共同、無作為化、二重盲検、並行群間比較、プラセボ対照、イベント主導型第Ⅲ相試験です。フォシーガは、基礎治療[ナトリウム・グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤の併用を除く、糖尿病や高血圧を含むすべての併存疾患に対する各地域における標準治療]への追加治療として1日1回投与されました。DELIVER試験は、駆出率が40%超の心不全患者さんを対象に実施された最大の臨床試験であり、6,263例の患者さんが実薬群とプラセボ群に 無作為化されました。
主要複合評価項目は、心血管死、心不全による入院、または心不全による緊急受診のいずれかが最初に発生するまでの期間としました。重要な副次評価項目は、心不全イベントおよび心血管死の総数、8カ月時点でのKCCQの総症状スコアのベースラインからの変化量、心血管死までの期間、ならびに原因を問わない死亡までの期間などです。

アストラゼネカと小野薬品工業は、アストラゼネカのSGLT2阻害薬「フォシーガ ..

フォシーガ(ダパグリフロジン)は、1日1回経口投与によって使用するファーストインクラスのSGLT2阻害剤です。心臓、腎臓および膵臓の基本的な関連性を背景として、フォシーガでは、研究により、心腎疾患に対する予防と抑制効果、臓器保護効果が示されています。これらの臓器の一つでも損傷を受けると、他の臓器が機能しなくなり、2型糖尿病、心不全、慢性腎臓病といった、全世界の主要な死因となる病気を引き起こす可能性があります。

フォシーガ錠5mg/フォシーガ錠10mg 添付文書 医療従事者向けガイド (医薬品医療機器総合機構).

また、フォシーガは心不全だけでなく腎臓病の治療でも使用されています。
腎臓への効果については別の記事で詳しく解説していますので、興味のある方はぜひご覧ください。