ここでは、pipsを利用してトレードの損益を計算する方法について解説します。
それぞれの利益はいくらになるでしょうか。
①5,000円(=50銭(0.5円)×10,000)
②5,000円(=10銭(0.1円)×50,000)
両方とも5,000円の利益となります。
トレードの損益は、値幅(獲得pips)と取引数量を掛けることで求められます。
FXについて学び始めた際、頻繁に「pips(ピップス)」という用語を目にします。
pipsとは値動きの最小単位で、利益や損失が分かります。
たとえば、米ドル/円の取引で100.00円のときに10,000ドル分の新規買いポジションを持ち、その後100.05円のときに決済売りをおこなった場合、獲得pipsは5pips、利益は500円となります。
それぞれの利益は下記のように両方とも5,000円の利益となります。
取引で獲得した利益が同額でもpipsによって取引の上手さを読み取れます。ここではpipsによる実際の損益がいくらになるかの計算方法をお伝えします。pipsの基準は通貨ペアによって異なるため、それぞれ具体例を挙げながら解説します。
では、利益の値幅(買値と売値の差)はいくらでしょうか。
①50pips
②10pips
①の方が②に比べて利益幅が大きいことがわかります。もし、①の取引で、②と同じ50,000ドルを買っていたならば、利益は25,000円と5倍になっていたわけです。つまり圧倒的に①のほうが投資効率はよい取引と言えます。FXではこのように、取引結果の良し悪しを利益幅で判断することがあります。この利益幅のことを「獲得pips」と呼び、獲得pipsが大きければ大きいほど、取引の成績が好調であることを示しています。
例で挙げた3つのペアの1pipsの価値はそれぞれ異なり、以下の通りです。
「みんなのFX」では、ご自身のFXの取引結果が一目でわかる「マイパフォーマンス」という便利なツールがありますが、「マイパフォーマンス」でも「獲得pips」や「最大取引pips」「平均取引利益pips」など、様々な項目がpipsを使って表示されています。
このように獲得した損益は100,000円だと分かります。但し、FX会社によっては1pip=0.01円でなく、1pip=0.001円といったケースもあるので注意が必要です。注文時に1pip=0.01円と考えて取引数量を設定したら実はpipsの基準が異なっていたということもあるため、予め取引するFX会社のpips単位を確認するようにしましょう。
また、カナダドルの1pipsの価値も、両者にある程度近いといえます。
変動幅に連動してFXで獲得できる利益や損失が決まるため、重要な指標です。
FX上級者になると、新規の発注の際に利益確定の値幅と損切りの値幅をあらかじめ設定する投資家もいます。たとえば、「利益確定幅:60pips、損切り値幅:30pips」というように、新規ポジションの買値(または売値)からどのぐらい離れたら利益確定や損切りをするのか、一定のルールに従って取引するのです。もしかしたら、FXの入門書にもこのような手法が書かれているかもしれません。
しかし、pipsで計算すると、それぞれの利幅は以下のようになります。
しかし、FX初心者の方には、この方法はあまりおすすめしません。なぜなら、取引量によって実際の損益は大きく変わってしまうからです。さきほどの「利益確定幅:60pips、損切り値幅:30pips」という設定で、1,000ドル取引した時と10,000ドル取引した時では、利益も損失も10倍の差が出てしまいます。
①は、より少ない資金でより広い値幅を稼ぎ、3,000円の利益を得ています。
例えば、ユーロ/米ドルを1ユーロ=1.0000ドルの時に1万ドルで新規買い注文し、その後1ユーロ=1.0050ドルの時に売り決済をした場合、獲得した損益の計算は以下のようになります。
1pipsあたりの値段は9ポンドなので、以下のように計算可能です。
1ドル130.00円の時にドル円を買い、その後130.60円になった場合の値幅は0.60円(60pipsの利益)です。
損切りラインは、pipsだけでなく、取引量も踏まえて決めなければなりません。
では、次に「獲得pips」から実際の利益額が一体いくらになるのか、その計算方法を解説しましょう。pipsを使った計算方法や投資効率の考え方を身に着けることで、中上級トレーダーを目指しましょう。
1pipsがいくらかという定義は、FX会社によって異なります。
1ユーロ=1.0200ドルの時に買い、1.1980ドルになった場合の値幅は0.178ドル(1,780pipsの利益)になります。
1pipsがいくらかは、同じFX会社の中でもによって異なります。
以上のように50ドルが獲得した損益だと分かります。1ドル=100円の場合、損益を円換算すると5,000円となります。このように円が絡む通貨と絡まない通貨では1pipの基準値は異なるため、計算式を組み立てる際には対象の通貨ペアを確認するようにしましょう。
トレードの損益は、pipsと取引数量の掛け算によって求められます。
米ドル/円を10,000ドル買う場合
・損失許容額が10,000円のケース
10,000円(損失許容額)÷10,000ドル(取引量)÷0.01円(1pipあたり単位)=100pips
⇒買値から100pipsの下落まで許容
つまり、ドル円 0.01円=1銭=1pipsということになります。
なお、国内FXでは1pipsは1銭(1円の100分の1)と呼ばれますが、同じ意味です。
同様にユーロポンド1pipsは0.0001ポンドと同義になります。
・損失許容額が50,000円のケース
50,000円(損失許容額)÷10,000ドル(取引量)÷0.01円(1pipあたり単位)=500pips
⇒買値から500pipsの下落まで許容
このページで学んだpips計算を海外FX取引に役立てていただければ幸いだ。
海外FXでは、日本円を含まない、つまり外国通貨同士のペアも取引可能です。例えば、ユーロドル・ポンドドル・豪ドル(米)ドルなどが取引量の多いメジャーな通貨ペアがあります。
FX初心者入門!~ユーロドルは1Pipsの利損益が違う?~計算方法解説
目安として「1万通貨取引で、1円(100pips)の値幅を稼ぐと、1万円の利益」と覚えられます。
ユーロ/ドルの場合、1.11951の5の位が1pipsであり、これが1.10951まで下降した時には100pips下がったといいます。
一方で、獲得pipsは①が50pips、②が10pipsと①の方が獲得pipsは大きいと分かります。これはより少ない取引数量での同じ利益の獲得を意味し、利益が同じでも獲得したpipsが多ければ効率的な取引をしていると言えるでしょう。
ユーロドルの1pipsは円換算でいくら?見方やpipsの計算方法を解説!
スキャルピングとは数秒から数分の極端に短い時間でポジションの保有から決済まで行い、利益を積み重ねる取引で、一度に狙える利益の目安も5pips~10pips程度と、小さな利益を積み重ねる取引スタイルといえます。
ユーロドルやユーロポンドなど、円を含まなない通貨ペアの1pipsは0.0001通貨相当の単位。 ※通貨単位とは「ドルやユーロ」のこと
デイトレードは新規注文から決済までの取引を、数時間から1日単位で行う取引です。
短期間で利益を確保したい、寝る前に決済したい方に向いている投資スタイルです。1日に2~3回程度の取引を行うため、平均的な値として、10~50pips程度を狙うのが目安とされています。
※スプレッドは1pips控除後のパフォーマンス。 総トレード数と損益
1pipの定義はFX会社や取引する通貨ペアによって異なります。
冒頭で説明した通り、一般的にクロス円(米ドル/円、ユーロ/円など)の場合、1pip=0.01円(1銭)とされています。例えば米ドル/円が123.012円から123.032円に上昇した場合は、2pips(2銭)上昇したと言えます。
1pips(ピップス)はいくら?ドル円やユーロドルで違いはある?
FX初心者がまず覚えなければならないのは「1pipsの値幅でいくらの損益が発生するのか」という点です。
FXのpips(ピップス)とは?1pipsがいくらか簡単に計算するには?
スイングトレードとは、数日あるいは数週間かけて売買するトレードスタイルです。スキャルピングやデイトレードのように短期間のトレードではないため、取引の時間があまり設けられない方に向いています。
1回あたりの利益は大きくなりやすく、目安とするpipsも大きくなると想定できるため、100pips以上の獲得を狙えるかもしれません。