SGLT2阻害薬フォシーガ、日本で慢性心不全の承認取得/AZ・小野


フォシーガは錠剤で、1型糖尿病、2型糖尿病、慢性腎臓病、慢性心不全に使えるお薬です。


フォシーガ 慢性心不全 作用機序movie | ONO MEDICAL NAVI

NOBUヘルシーライフ内科クリニックでは腎臓病の診療を得意分野の一つとしてお
り、SGLT-2阻害薬『フォシーガ』の使用も積極的に行っております。腎臓病の方・腎
臓病ではないのかとご心配な方はいつでもご相談ください。

九州大大学院医学系研究科循環器内科学の筒井裕之教授は「冠動脈インターベンション治療といった急性治療が進歩・普及したことで、急性心筋梗塞の治療成績は向上し、死亡者数も減少している。心不全の治療も進歩しているが、それ以上に高齢化の影響が大きく、心不全による死亡は一貫して増え続けている」と話します。

○慢性心不全ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。 ○慢性腎臓病ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。 5

慢性心不全は、主に「左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)」と「左室駆出率が保持された心不全(HFpEF)」に分類されます。HErEFは左室筋が十分に収縮できないことによって起こる心不全で、HFpEFは心筋の収縮は正常ながら心室が十分に拡張しないことが原因で起こる心不全です。

心疾患による死亡は悪性新生物(がん)に次いで2番目に多く、心不全による死亡は心疾患の中で最多。心不全で19年に死亡した人は8万5565人で、10年前の09年と比べると約1.4倍、2000年と比べると約1.8倍に増えています。

[PDF] 心不全患者に対する SGLT2 阻害薬 処方実態調査

慢性心不全の半数以上を占めるとされるHFrEFの治療では、▽アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬)▽アンジオテンシン2受容体拮抗薬(ARB)▽ベータ遮断薬▽ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)▽利尿薬――などを必要に応じて組み合わせて使うのが標準的。一方、HFpEFでは、死亡やイベントの発生を抑制する効果を明確に示した薬剤はなく、利尿薬によるうっ血の改善や原疾患に対する治療が中心となります。

慢性心不全では昨年以降、新規の作用機序を持つ薬剤が相次いで登場しています。

フロジンプロピレングリコール水和物、以下、フォシーガ)は、標準治療を受けている慢性心不全(以

ここでは、フォシーガの効果と副作用について、その作用の仕組みから詳しく説明します。

昨年11月には、小野薬品工業のHCNチャネル遮断薬「コララン」(一般名・イバブラジン塩酸塩)が、今年8月にはノバルティスファーマのアンジオテンシン受容体・ネプリライシン阻害薬「エンレスト」(サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物)が発売。11月には、アストラゼネカのSGLT2阻害薬「フォシーガ」(ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)も適応拡大の承認を取得しました。


できる?』」の初回は、フォシーガを取り上げます。慢性心不全の患者さんに「フォシーガ ..

アストラゼネカは「フォシーガ錠5mg、10mg(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物、以下フォシーガ)」の添付文書が改訂されたことを機に、「慢性心不全治療に残された課題と選択的SGLT2阻害剤フォシーガが果たす役割」と題して、2023年3月2日にメディアセミナーを開催した。

セミナーでは、はじめに阪和病院・阪和記念病院 統括院長・総長 北風 政史氏より、「慢性心不全治療の現状とDELIVER試験を踏まえた今後の展望」について語られた。

日本では、主な死因別死亡において心疾患による死亡率が年々増加しており、2021年では14.9%と、がん(26.5%)に次いで多かった。心疾患の中でも心不全は5年生存率が50%と予後が不良な疾患であることが知られている。

心不全は左室駆出率(LVEF)の値によって、3つの病態(HFrEF:LVEF40%未満、HFmrEF:LVEF40%以上50%未満、HFpEF:LVEF50%以上)に分類されるが、これまで治療法が確立されていたのはHFrEFのみであった。しかし、このたびDELIVER試験により、フォシーガがLVEFにかかわらず予後を改善するという結果が示され、添付文書が改訂された。

・幅広い層を対象にしている
組み入れ時にLVEF40%を超える患者(組み入れ前にLVEF40%以下であった患者も含む)を対象とした。
・投与開始後早い時点で有効性が示された
主要評価項目である主要複合エンドポイント(心血管死、心不全による入院、心不全による緊急受診)のうち、いずれかの初回発現までの期間は、フォシーガ10mg群でプラセボ群と比較して有意に低下し、この有意なリスク低下は投与13日目から認められた。
・LVEFの値によらず有効性が認められた
全体集団とLVEF60%未満群で、主要複合エンドポイントのうちいずれかの初回発現までの期間を比較したところ、フォシーガ群におけるリスク低下効果が同等であった。この結果から、LVEF60%以上の心不全患者にもフォシーガが有効であることが示唆された。

現在、HFpEFの薬物療法におけるSGLT2阻害薬の位置付けは、海外のガイドラインではIIa、国内ではガイドラインへの記載はない。しかし、DELIVER試験などでHFpEF治療におけるSGLT2阻害薬の知見が蓄積された今、ガイドラインによる位置付けが変更される可能性がある。

続いて矢島 利高氏(アストラゼネカ メディカル本部 循環器・腎・代謝疾患領域統括部 部門長)より「慢性心不全領域におけるダパグリフロジンの臨床試験プログラム」について語られた。

矢島氏はDAPA-HF試験とDAPA-HF/DELIVER試験の統合解析結果について解説し、DAPA-HF/DELIVER試験の統合解析によれば、LVEFの値によってフォシーガの有効性に差はないことが示されていると述べた。

今回、フォシーガの効能または効果に関する注意が、LVEFによらない慢性心不全に変更されたことで、今後、慢性心不全治療がどのように変化していくか注視したい。

■参考文献
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本試験はAstraZenecaの資金提供を受けた
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本試験はAstraZenecaの資金提供を受けた
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本論文作成に当たっては、AstraZenecaの資金提供を受けた

フォシーガ錠10mgの効果・効能・副作用 | 薬剤情報 | HOKUTO

高齢化で患者が増加する心不全に、新薬が相次いで登場しています。昨年以降、小野薬品工業の「コララン」やノバルティスファーマの「エンレスト」が発売され、今年11月にはアストラゼネカのSGLT2阻害薬「フォシーガ」も承認を取得。専門家は「心不全治療に新たな潮流が訪れた」としており、治療薬の市場も大きく拡大すると予測されています。

なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら10mg1日1回に増量することができる。 〈慢性心不全、慢性腎臓病〉

選択的SGLT2阻害薬フォシーガ(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)について、標準治療を受けている慢性心不全に対する追加承認を、2020年11月27日に取得したことをアストラゼネカと小野薬品工業が発表した。慢性心不全治療薬として国内で最初に承認されたSGLT2阻害剤となる。本承認は、2型糖尿病合併の有無にかかわらず、左室駆出率が低下した慢性心不全(HFrEF)を対象とした第III相DAPA-HF試験の結果に基づく。添付文書の「効能又は効果に関連する注意」には、左室駆出率が保たれた慢性心不全(HFpEF)における本薬の有効性及び安全性は確立していないため、HFrEFに投与する旨、記載されている。

フォシーガは、心血管死または心不全による入院を含む心不全の悪化による複合リスクを統計学的に有意に低下させた、初めてのSGLT2阻害薬である。第III相DAPA-HF試験において、標準治療との併用で主要複合評価項目をプラセボと比べて26%低下させた。また、主要複合評価項目の構成項目である心血管死および心不全の悪化の両方において、全体的にリスクを低下させた。試験期間中、フォシーガ投与群では患者21例ごとに1件の心血管死、心不全による入院、または静脈注射による心不全治療につながる緊急受診を回避した。また、本試験における安全性プロファイルは、これまでの安全性プロファイルと一致していた。

DAPA-HF試験は、フォシーガの心血管および腎に対する効果を評価する“DapaCare”という臨床プログラムの一部で、腎については第III相DAPA-CKD試験において慢性腎臓病患者の治療を検証している。さらに、第III相DELIVER試験においてHFpEF患者の治療についても検証中であり、2021年後半に結果が出ると見込んでいる。

フォシーガ添付文書に追加記載された内容

慢性心不全
ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。

左室駆出率が保たれた慢性心不全における本薬の有効性及び安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与すること。
「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(前治療、左室駆出率等)を十分に理解した上で、適応患者を選択すること。

フォシーガ(SGLT2阻害薬)ってどんなお薬? 効果・効能、副作用

エンレストは、ARBバルサルタンとネプリライシン阻害薬サクビトリルを1分子中に1対1で含有する単一の結晶複合体です。心保護因子であるナトリウム利尿ペプチド(ANP)を分解するネプリライシンを阻害してANP系を増強するとともに、心臓刺激因子であるレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の過剰な活性化を抑制。慢性心不全に対する標準治療を受けている患者が対象で、ACE阻害薬またはARBからの切り替えで使用されます。

フォシーガ(ダパグリフロジン)の作用機序【糖尿病/心不全/CKD】

フォシーガは世界110ヵ国以上で承認されているお薬で、1型糖尿病、2型糖尿病、慢性腎臓病、慢性心不全に使用できます。

sGC刺激薬は、NOへの感受性を上げ、心不全の進行を抑制する効果が

フォシーガは、腎臓の近位尿細管付近でグルコースやナトリウムの再吸収に関わるSGLT2(ナトリウム-グルコース共輸送体2)を阻害する薬剤。心不全に対する作用メカニズムには諸説ありますが、腎臓を介した作用や血管への作用に加え、心臓への直接的な作用によって心不全への効果をもたらすと考えられています。国内では14年から2型糖尿病治療薬として販売されていますが、心不全では2型糖尿病の有無を問わず使用可能です。

フォシーガ、標準治療を受けている慢性心不全で追加承認-AZほか

エンレストはHFrEF患者8442人を対象とした海外臨床第3相(P3)試験「PARADIGM-HF試験」で、ACE阻害薬エナラプリルに比べて心血管死と心不全による初回入院からなる複合エンドポイントのリスクを20%抑制。フォシーガも、HFrEF患者4744人を対象とした国際共同P3試験「DAPA-HF試験」で、複合エンドポイント(心血管死、心不全による入院、心不全による緊急受診)のリスクをプラセボに比べて26%抑制しました。

糖尿病治療薬「フォシーガ」で慢性心不全悪化リスク低減効果があることが明らかになりました。 ..

※上記の理論上の副作用の可能性はありますが、基本的に安全なお薬です。
※ただし、全く食事も水分も摂取できないような病気になってしまった時(シックデイといいます)は上述の副作用出現のリスクが高まるので休薬して担当医師にご相談ください。