日本の低金利への不満と、円安による円資産価値の下落への警戒感から、日本よりも高い金利を求めた外貨建て投資のニーズは根強いだろう。


高金利を背景に投資対象として見られることが多いことから、ニュージーランドの金融政策の方向性が大きな変動要因であるとともに、世界が政治的、経済的に安定している時にはNZドル高になりやすく、反対に混乱するとNZドル安になりやすい性質があります。
また、ニュージーランドは酪農産業が大変重要な地位を占めているため、乳製品最大手フォンテラによる乳製品の買い入れ価格の推移 (GDTニュージーランド価格指数として発表される) が、NZドル相場に大きな影響を与えることが他の通貨と異なった特徴です。貿易相手として輸出入ともに第1位の中国、第2位のオーストラリアの景気に左右されやすい傾向もあります。


しかし、同年末からの原油価格の下落に続き、2016年初に中国の景気減速懸念が広がると、

NZドル / 円相場は、2000年代の前半の好調な世界経済とともにリスク選好の姿勢が強まり、高金利通貨を求める動きが広がったことや、赤字続きであった財政収支が黒字に転換したことなどから、2007年半ばにかけてNZドル高・円安で推移し、1NZド=97円台まで上昇しました。しかし2008年9月にリーマンショックが発生すると、投資資金が一気に流出したことなどからNZドルは1NZドル=44円付近まで50%以上も急落しました。下げ幅が大きかったのは、先進国通貨や隣国通貨の豪ドルに比べて取引量が小さいことも一つの要因でした。2009年以降は、世界経済の回復とともにNZドルは買い戻され1NZド=60円台まで反発し、以降数年は比較的安定した推移となりました。2012年末からは、アベノミクスによって円安傾向が強まる中1NZドル=94円台まで上昇しました。しかし、2014年終盤からの急激な原油安や、ニュージーランド準備銀行が利下げを示唆したことなどの影響で、円高・NZドル安基調に転じました。
2016年以降70円台を中心とした値動きが続きましたが、2020年に新型コロナの感染拡大による世界的な景気後退が起きると、2020年3月には1NZドル=60円付近まで下落しました。しかしその後、コロナ禍からの回復期待でリスク回避の動きが後退したことから1NZドル=80円台を回復しました。さらに2021年10月にニュージーランド準備銀行が利上げを開始するとNZドルは上昇基調で推移しました。
2024年3月、日銀金融政策決定会合で2013年から続けてきた異次元緩和の終了と約17年ぶりとなる利上げが決定されました。しかし植田日銀総裁の会見などから、緩和的な金融政策が継続されると見られたことから、2024年4月には95円台まで上昇しました。4月末、急速な円安の動きに歯止めをかけようと財務省・日銀による円買い (対米ドル) の為替介入が行われたことから、いったんは90円台まで反落する場面もありましたが、その後も堅調な動きが続きました。一方ニュージーランド準備銀行は5月の会合で金融政策を据え置いたものの、インフレ圧力がなお続いているとして利上げも検討し、利下げ開始の予想も2025年4-6月から同7-9月へと先延ばしさせるなど利下げには消極的と見られたことからNZドルは堅調に推移し、6月には1NZドル=97円とおよそ17年ぶりの円安・NZドル高水準を付けました。

メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。

ランドドル・日本円為替レートに応じて円貨またはニュージーランドドルで支払 ..

地理的に近いオセアニアの豪ドルに連動しやすいことからNZドル も資源国通貨のように思われがちですが、ニュージーランド経済は、原油や鉄、銅といった資源価格よりも、農産物市況に影響を受けます。
NZドルの金利は、歴史的に他の先進諸国よりも高くなる傾向があります。そのため世界的に政治・経済が安定している時には、金利狙いの資金が集まりやすく、NZドルも高くなる傾向がある一方、突発的な混乱が生じると、一気に資金が流出して急激なNZドル安となることもあります。
NZドルは、基軸通貨はもちろん豪ドルと比べても取引量が小さいので、基本的に変動幅が大きく、短期的に大幅に値が動きやすい通貨です。

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スリランカ政府は12月13日、同国の元本総額125億5,000万ドルのソブリン債 ..

今週の豪ドル/円は102.77円前後で、NZドル/円は93.57円前後で週初を迎えました。週初は豪ドル、NZドルともに大きな材料もなく米ドル/円が5月2日以来となる156円台に乗せたことにつれて底堅い動きとなりました。14日に発表された米4月生産者物価指数(PPI)は市場予想通りだったものの、前月分が大きく下方修正されていたことを受けて、日米の株価指数が上昇したことで、15日には豪ドル円は一時104.03円前後、NZドル/円は94.81円前後まで上昇しました。15日のNY時間に発表された米4月消費者物価指数(CPI)の悪化を受けた米ドル/円の下落につれる場面もありましたが、米長期金利の低下を背景に米株価指数が上昇したことを好感して豪ドル/円は103円台後半まで反発、NZドル/円は94.84円前後まで上昇し週を通しての高値をわずかに更新しました。16日には豪4月雇用統計が発表され、市場は内容が悪いと判断したことで、豪ドル円は一時102円台まで下落、NZドル/円もこの動きに連れて、94円台前半まで下落する場面も見られましたが、米ドル/円が153円台半ばから155円台へ急反発した影響もあり、豪ドル/円は103円台後半、NZドル/円は95円台前半まで上昇しています(執筆時)。

週初5日、日銀の追加利上げと米7月雇用統計の悪化に端を発した世界的な株安を受けて日経平均株価が史上最大の下げ幅を記録する中、2023年4月27日以来の安値となる83.04円前後まで下落しました。低金利の円を借りて行う「キャリー取引」の巻き戻しが高金利通貨のNZドル売りを助長したと見られ、NZドル/円は7月10日に付けた38年ぶりの高値からわずか1カ月で約16%もの大幅安に見舞われました。ただ、7日に発表されたNZ4-6月期雇用統計が市場予想より良好だった上に、日銀の内田副総裁が「金融市場が不安定な時に利上げすることはない」と述べたことでNZドル買い・円売りが強まると89円台目前まで反発。8日には87円台に反落する場面もありましたが、米国株の上昇を受けて88円台を回復。9日の東京市場でも88円台を維持しています。

下落により、損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。ファンドの運用 ..

NZドルはメジャー通貨の中では、相対的に金利水準が高い局面が多いことから、投資家からFX取引や外貨預金で長年高い人気を集めてきました。政策金利はおよそ14年ぶりの高水準にあり、中長期では底堅く推移しています。みんなのFXでは取引コストにあたるスプレッドを狭くし、お取引しやすい環境をご提供しています。また金利差にあたるスワップポイントも、高水準維持が見込まれています。NZドル/円を買いで保有することで受け取ることができるスワップポイントにも注目したいです。また、みんなのFXでは1,000通貨から取引が可能で、約3,600円の証拠金を預けることで取引を始められます(1NZドル=90円で計算した場合)。FX取引を始めたばかり方も少ない資金で取引が可能なため、ぜひ、みんなのFXでNZドル/円の取引をご検討ください!

今週14日にNZ中銀(RBNZ)が政策金利を発表します。市場予想は金利据え置きと5.25%への利下げで見方が割れています。したがって、NZドル/円の初動は据え置きなら上昇、利下げなら下落という反応になるでしょう。一巡後は声明の内容に市場の関心が向うと見られます。RBNZは5月に利上げ含みのタカ派姿勢を強調したものの、7月には一転して「様々なデータは、いずれも経済活動の低下を示している」としてトーンダウン。1年以上先になるとの見方を示していた利下げ開始の時期が早まる可能性を示唆しました。仮に今回は政策金利を据え置いても、声明のトーンが前回と同様にハト派的なら買い一巡後に下落に転じることも考えられます。反対に、仮に利下げしても、利下げサイクル入りの示唆がなければ安値から切り返す動きになってもおかしくありません。いずれにしても、RBNZの決定に対する市場の見方が定まっていないだけに、14日のNZドル/円は変動幅が大きくなる可能性が高いでしょう。


「豪ドルとNZドル」似たような通貨に生じた変化、両通貨の“乖離”に投資妙味がある理由

コロナ禍の影響に対処するため、2020年3月に過去最低の0.25%まで政策金利を引き下げたニュージーランド準備銀行 (中央銀行) は、2021年10月に主要国に先駆けて利上げを開始し、その後2023年5月には政策金利を5.5%まで引き上げました。それ以降2024年5月まで7会合連続で政策金利を据え置いています。この間の2024年3月、日銀金融政策決定会合で2013年から続けてきた異次元緩和の終了と約17年ぶりとなる利上げが決定されました。しかし植田日銀総裁の会見などから、緩和的な金融政策が継続されると見られています。一方ニュージーランド準備銀行は、利上げも検討するとし、利下げには消極的と見られたことからNZドルは堅調に推移しています。

NZドル/円(NZDJPY)のチャート、相場の状況と今後の見通し

米国のインフレ率上昇で米連邦準備制度理事会(FRB)が2022年3月にも利上げに踏切り、その後も継続して利上げを実施するとの観測が市場のコンセンサスとなっています。その一方、日本のインフレ率はまだまだ目標の2%に届かないことから日銀が現在の緩和政策の継続のスタンスを示しています。

下げる理由に関しては金融政策会合前の調整なんだろうし、マネーゲームの動き ..

2024年後半にかけてのNZドル/円相場は、RBNZと日銀双方の金融政策運営がポイントとなりそうです。
先述の通り、RBNZ8月会合では0.25%の利下げ(5.50%→5.25%)が発表され、市場では今後の利下げペースの動向に注目が集まっています。この点、声明においては、「追加緩和のペースは、インフレ期待が2%の目標付近で安定しているデータに左右される」としています。ニュージーランドのインフレ率をみると、直近の2024年第2四半期消費者物価指数 (前年比) は3.3%まで鈍化しているものの、RBNZのインフレターゲットをやや上回っており、引き続き国内のインフレ圧力に対して油断はできない状況です。ここからは利下げによる影響を含め、インフレデータの進展を丁寧に確認していく必要があるでしょう。
対して、日銀は2024年3月のマイナス金利解除から7月の追加利上げによって、政策金利は0.25%となっています。RBNZとは対照的に金融引き締め政策を進めており、利上げペースの行方がカギとなります。しかし、8月上旬には日本の景気後退懸念や円キャリーの巻き戻しの波及によって、日経平均株価が歴史的に暴落し、金融マーケットが混乱に陥りました。これにより、日銀は難しい舵取りを強いられています。日銀の内田副総裁は「金融市場が不安定な状況では利上げしない」との考えを示しており、今後の利上げ見通しは不透明です。
以上のことから、当面は日銀の段階的な利上げペースが見通しにくく、両国の金利差に着目すると依然としてNZドルが優勢となるシナリオが考えられます。目先は局所的な円高に押される局面はありそうながらも、そこを抜ければNZドル/円相場は再び円キャリートレードの魅力を下支えに底堅さを取り戻していくかもしれません。一方で、ニュージーランドでは、物価高と金利高を背景に景気の悪化懸念も根強く意識されており、中国の経済先行き不透明感も足かせとなっています。経済・景気データの悪化がさらに利下げ期待を高めてくる可能性はあり、その場合はNZドル売りを誘う逆風が吹く展開も否定できません。ダウンサイドには注意を払いつつ、状況に応じて売りからのトレードも検討していきたいです。

上昇した場合には債券価格は下落し、ファンド証券の1口当たりの時価による純資産価格

このような「日米金利差の拡大」が米ドル/円相場の上昇に繋がるというのが円安米ドル高予想の背景となっています。

【2024年7月25日】“魔の8月”に備えよ!? 豪ドル/円 ..

来週は豪州ではRBA議事要旨以外は主要な経済指標の発表は予定されていません。RBA議事要旨は一部市場の予想に反して中立的な政策運営スタンスを維持した経緯や、今後に向けてのヒントを探すことになります。また、ブロックRBA総裁が理事会後の記者会見で、「経済が金利上昇を消化する必要がないことを望む」と発言するなどややハト派的と市場はとらえました。

また、来週は22日にニュージーランド準備銀行(RBNZ)が理事会を開催し政策金利を発表するほか、23日にはNZ1-3月期小売売上高が発表されます。注目はRBNZ理事会です。市場はRBNZが今回の理事会では政策金利を5.50%据え置くと予想しています。前回4月10日のRBNZ会合後に発表されたNZの経済指標を見ると、1-3月期四半期消費者物価指数(CPI)は4.0%と前期の4.7%から大きく鈍化しています。また失業率も1-3月期は前期の4.0%から悪化して4.3%となっています。インフレ率の鈍化と失業率の悪化を見る限り、NZのインフレ鈍化傾向は今後も続きそうです。RBNZのインフレ目標は1~3%ですので、その上限が近づきつつある中、今回の会合でRBNZがこれまで取っていた慎重な姿勢に変化があるか注目しましょう。現時点で、市場はRBNZの最初の利下げは10月になると予想しています。RBNZの声明内容が少しでもハト派に傾いているようであれば、10月会合の一つ前である8月会合での利下げ開始期待が膨らむ可能性がありそうです。

歴史的な急落で90円台割り込む、反発期待も豪ドル次第の地合いに

では、すでに利上げを実施しているニュージーランドと日本の金利差拡大を材料にNZドル/円が上昇しないのは何故でしょうか?ニュージーランドの中央銀行RBNZは2021年10月、11月と2会合連続で利上げを実施しており、政策金利を0.75%に引き上げています。

下落し、1口当り純資産価格が下落する要因となります。また、発行体の信用格付の ..

ニュージーランドは近年、積極的な「ゼロコロナ」政策の実施により、着実な経済回復を成し遂げ、世界的な「アフターコロナ」を牽引しました。RBNZは、景気回復とそれに伴うインフレ進行を背景に、2021年10月には主要国に先行して利上げに踏み切ると、2023年5月まで12会合連続で利上げを実施し、政策金利はおよそ14年ぶりの高水準に達しました。これらを背景に、コロナショック以後のNZドル/円は、金利先高観を追い風に底堅さを保って推移し、2024年前半にかけては金融引き締め政策が維持される中で99円台に乗せました。
他方、RBNZはインフレ圧力の低下を受けて、8月会合にて利下げを発表、金融政策の転換へと舵を切りました。政策金利の事前予想が据え置き・利下げで割れていたことでサプライズ感が強く、声明文で今後の追加緩和の可能性が示唆されたことで、NZドル売りが拡大しました。このほか、日銀が長らく続けたマイナ金利政策を終了し、7月には追加利上げを実施したことで、金利差縮小の思惑や「円キャリー」トレードの巻き戻しによって円買い優勢となりました。NZドル/円は一時83円台まで押し込まれましたが、その後は下値を切り上げ、足元では節目90円台近辺で推移しています。

[PDF] ニュージーランド中銀、予想外の据え置きの理由と今後

外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は7月の会合で大規模資産購入プログラムとして最大1000億NZドル規模で実施

米国の政策金利は2022年3月に利上げが見込まれているとはいえ、現在はまだ0.25%です。ニュージーランドの政策金利のほうが高く、金利差だけで言えばNZドル/円に魅力があるように見えます。

指定の期日に資金をお届けしますので、ご安心ください。間に合わない場合には、ご返金いたします。 安全なお取引

ただ、経済規模が限られていること、金利が比較的高いことから、こうしたニュージーランド独自の要因よりも、時には世界経済の状況のほうが相場に与える影響が大きくなります。具体的には世界景気が上向きの時には投資資金が集まってNZドル高になりやすくなり、反対に世界景気が低迷するとNZドル安になりやすくなります。