マップ入り口から右側の壁沿いに進んだ先のコブラがいるところ、金色の宝箱と魔封石の近く ..


:大阪Cygamesはコンシューマーゲームの開発強化を目的に2015年に設立され、3人からスタートしました。私が入社した2016年当時はまだ10人未満の規模でしたが、今は開発以外のスタッフも含めると300人ほど所属しているので、採用を開始してからしばらくは毎月10人以上の合流が続いていましたね。かなりのペースで規模を拡大してきました。

その間にコロナ禍があり、国内の全拠点のスタッフがオフィス勤務からリモート勤務に移行したんです。急速にスタッフが増加していく中で、リモートで仕事をするための環境を手探りでつくり上げる必要に迫られたのですが、おかげで多くのノウハウを蓄積できました。

『リリンク』の開発には東京オフィスのスタッフも参加していますが、リモートで仕事をする場合は物理的な距離は関係ないので、「この人は関東在住だったんだ!!」と後で知って驚くこともありました。コロナ禍で培ったリモート勤務のノウハウを活かし、地理的な制約を超えた開発体制を実現できています。


【GRANBLUE FANTASY: Relink】コラボを記念してゲーム実況だ!

:チームの目標と『リリンク』が実現したい表現を伝えるために、開発体制や技術手法などをまとめたドキュメントをあらかじめ整備していました。新しく合流したスタッフには最初にそのドキュメントに目を通してもらったので、チームの方向性や自分の役割を理解した上で仕事を始められたと思います。

:役割を分担し、チームもスタッフも、どんどん成長していきました。最終的に『リリンク』のエンジニアチームは10パートに分かれましたが(詳細は参照)、当初はもっと少なかったんです。節目の度に体制を見直し、年月を重ねる中で増えていったかたちです。チームを大きくしていく中で、ひとつのパートの人数が多くなりすぎないように気をつけました。

Relink』を手がけたCygamesのテクニカル系の仕事を探る/前編

は(以下、『グラブル』)やなどのモバイル向けゲームを手がけている印象が強いが、コンシューマーゲームや、アニメ、漫画など、幅広いエンターテインメント事業を展開しており、その全てにおいて最高のコンテンツを届けるべく活動している。

そんな同社から2024年2月1日に発売された『』(以下、『リリンク』)は、2015年設立の大阪Cygamesが中心となって開発したコンシューマーゲームで、2Dイラストによる『グラブル』の世界観を3DCGで再現すべく、エンジニアたちが一丸となって尽力した。以降ではパイプライン開発の専門家である痴山紘史氏((JCGS) 代表)が、『リリンク』の開発に携わった4人のエンジニアへのインタビューを通して、Cygamesのテクニカル系の仕事を前後編に分けて探っていく。

:2008年からゲーム業界で働いており、2018年に大阪Cygamesに合流しました。今は大阪コンシューマー部という部署のマネージャーをしています。『リリンク』ではリードエンジニアを務めました。

GRANBLUE FANTASY: Relink (@gbf_relink_jp) / X

2024年2月1日に発売された(以下、『リリンク』)は、2015年設立の大阪Cygamesが中心となって開発したコンシューマーゲームで、2Dイラストによる(以下、『グラブル』)の世界観を3DCGで再現すべく、エンジニアたちが一丸となって尽力した。

以降では先に公開したに続き、パイプライン開発の専門家である痴山紘史氏((JCGS) 代表)が、『リリンク』の開発に携わった4人のエンジニアへのインタビューを通してCygamesのテクニカル系の仕事を探っていく。

:2011年からゲーム業界で働き始め、大阪Cygamesに合流したのは2016年です。『リリンク』の開発初期には雲や植物のアート表現を実現するための検証を行なっていましたが、アートパート設立後はそのリーダーを務めています。

【グラブルリリンク】黄金の宝鍵の入手方法と使える場所

:私は2019年に大阪の専門学校を卒業し、大阪Cygamesに新卒入社しました。その後10月頃から『リリンク』のアートパートに合流し、リーダーのダイキの下で主にライティング周りのグラフィックを担当してきました。2021年以降はライティング全体をまとめるライトチームがプロジェクト内にできたので、その担当エンジニアとして、ライティングに関する相談窓口や作業内容の整理を担っています。

:『リリンク』のアートディレクターには、『グラブル』らしさを表現するための要素をひとつひとつ言語化してもらいました。私は開発チームが小規模だった時代から本作に参加していたので、アートディレクターと机を並べるような距離感でやり取りを重ね、『グラブル』の背景イラストに使われている手法や、描くときの考え方、画の読み解き方などを時間をかけて教えてもらいました。

後にアートディレクターは、『グラブル』の世界観を構成する要素を分解して、1個ずつ理論的に解説した辞書のような資料をつくってくれたんです。それを見れば、アーティストはもちろん、画づくりの知識がないエンジニアでもどんな表現がしたいのかを理解できたので、必要な技術開発がスムーズに進行するようになりました。新しく入ってきたスタッフも、その資料を見たり、古参のスタッフに質問したりすることでゴールを理解できるようになり、共通認識をもって開発にあたる体制が整いました。


ゴリがやっちまったの出現する敵


グラブルリリンクの黄金の宝鍵の記事です。リリンク黄金の鍵の入手方法や使える場所、黄金の宝箱一覧も掲載しています。

出現する敵

:アートパートの担当範囲は、キャラクターや、背景、ポストエフェクトなどの表現全般なので、プロジェクト開始直後からアーティストとかなり密にやり取りを重ねてきました。エンジニアの数は3人くらいからスタートして、最終的には外部協力会社の方も含めて15人前後の規模になりました。アートパートの中にも役割分担があって、キャラクター・背景・ライトなどの分野に分かれています。先程本人が語ったように、コウタはライト担当です。

アーティストの要望を実現できる環境を用意することがアートパートの務めなので、例えば「雲をどう表現したいのか?」を詳しくヒアリングし、「こういうツールを用意すれば、大丈夫そうですか?」という感じですり合わせていきました。雲は『グラブル』の世界観を構成する大切な要素なので、『リリンク』では雲の担当者も早い段階から立てています。毎週の定例ミーティングでアーティストとやり取りを重ね、微妙な調整や、機能の足し引きなどの試行錯誤を年単位で続けてきました。草の表現にもこだわっており、アーティストがどのような表現を必要としているのかを、マンツーマンで教えてもらいました。

アーティストとやり取りする際には、各分野の担当者が窓口になって要望を聞き出し、簡単なことならその場で解決し、時間を要することはもち帰ってチーム内で解決するようにしています。

スケルトン, ホーンバード

:2017年以降、『グラブル』は「グラブルフェス」というリアルイベントを年末に開催しており、毎年『リリンク』の開発状況をファンの皆さんにお知らせしてきました。最新PVをお披露目したり、ステージ上で開発中のゲームをプレイしてみせたりすると、ファンの皆さんがダイレクトに反応してくださったので、開発チームのモチベーションアップにつながりました。長い開発期間を乗り切るための大きな糧になったと思います。

アースシード, コブラ

:以上のような取り組みを重ねた結果、2月1日に『リリンク』を発売できました。われわれは今後も、Cygamesらしい細部までクオリティにこだわったタイトルをつくっていきます。

今のコンシューマーゲームは発売したら開発終了ではなく、プレイヤーの皆さんの反応をリアルタイムに追いかけながら、パッチの配布や追加コンテンツの制作を行います。実際、『リリンク』でも3月には超高難度クエストの「終末のヴィジョン」を配信し、4月末以降には追加のプレイアブルキャラクターの配信を予定しています。コンシューマーゲーム開発にも、モバイルゲームの運営に近い対応が求められるようになっており、両者の垣根はどんどん低くなっていくと思います。

大阪Cygamesはコンシューマーゲームの開発強化を目的に設立され、現在もその方針のもと、さらなる新規タイトルのリリースを目指して組織を強化しています。またコンシューマーゲームの技術を応用したモバイルゲームの開発という、新たなチャレンジの機会も生じてきています。われわれと一緒に最高のコンテンツ開発に取り組んでくださる新メンバーを募集しています。

榊原良子

黄金の宝鍵は、辺境の街フォルカなどにある、黄金の宝箱を開けるために使用します。黄金の宝場箱を開封すると武錬の結晶・中やシード、ルピなどのアイテムを獲得できます。

-

:『リリンク』の開発では、原作である『グラブル』の2Dイラストを3DCGで再現するという目標を掲げていたので、アートパートのエンジニアたちの原作イラストを理解することから始めました。例えば草ひとつとっても、とりあえず一般的な草を表現するのではなく、『グラブル』世界の草の再現を目指しています。「自然界の草にこの色はないけど、差し色として描き込むことで映えるイラストになるから、『グラブル』の世界観を構築する上では欠かせない」といったことをアーティストから教えてもらい、その表現ができるしくみを用意しました。

最近の大規模なゲーム開発では、自動化によって一気に量産するケースが多いのですが、『リリンク』ではアーティストのイラストの描き方を理解し、それを3DCGで再現するというプロセスが必要だったため、自動化による量産は適していませんでした。アーティストが必要とする機能を1個ずつ実装し、フィードバックを受けては調整するという作業をくり返しています。

Wikipedia

:『リリンク』の背景表現では、3DCGによる光ではなく、イラストに描かれた光の再現を重視しました。例えば1枚のイラストの中で近景と遠景を表現する場合、近景は精細に描く一方で、遠景は彩度を落としたり、ボカシ気味にしたりします。それと同じ表現をしたいというのがアーティストの要望で、「物理的に正しい表現ではないけれど、『リリンク』ではカメラからの距離に応じて輝度・彩度・明度を変更できるようにして、手前と奥の印象に変化をつけたい」と言われました。そういうアーティストのつくりたい画を指針にして、開発を進めていったんです。

GRANBLUE FANTASY: Relink

:画づくりのためのツールをアーティストに渡すと、われわれエンジニアの予想を超える使い方をして、非常に高いクオリティの画が上がってきます。その反面、ステージ内のデータが膨れ上がり、描画のパフォーマンスが落ちるという問題が発生しました。「パフォーマンスを維持するため、データを半分に削ってください」とお願いすると画のクオリティが落ちてしまうので、「これを実機で動かすことが自分たちの到達目標だ」と腹を括ることにしました。

『リリンク』の完成後にライトの数を調べてみたら、全ステージで合計約30,000個、1ステージに平均2,000個配置されていたんです。それらのライトは、アートパートが開発したツールを使って、アーティストが1個ずつ手作業で配置しています。同様に、雲も各ステージに500個から1,000個くらい配置しています。『リリンク』のクオリティの高い画は、アーティストの粘り強い努力によってつくられています。

グランブルーファンタジー

:エンジニアの新卒は、大学と専門学校の両方から採用しており、どちらかに比重を置いているわけではありません。ただし選考時に重視するポイントはちがっていて、専門学校出身者の場合は、これまでにつくってきたゲームの内容や、ゲーム開発のスキルを重視しています。大学出身者の場合は、自分で成長していく力があるかどうかを確認しています。

若い人の場合は、足りないスキルは入社後に培うのでも良いと思っています。それよりも、アーティストやプランナーと密にコミュニケーションをとれる能力が、今のエンジニアには必要だと感じています。プロジェクトのコンセプトを理解し、実現すべきことをメンバーと話し合い、学びと言語化を重ねながら、技術に転換していける人を求めています。

新卒採用と並行して、キャリア採用も積極的に行なっています。ゲーム業界内からの転職が多いですが、ほかの業界で開発経験を積んだ人の応募も増えてきました。最近も、セキュリティ系の人が「ゲーム開発に関わりたくなった」という理由で合流してくれました。

ベテランのエンジニアの応募も多く、「管理の仕事を任されるようになり、現場の開発に関われなくなった。Cygamesに合流して、現場仕事に復帰したい」という相談を受けるケースが増えています。そのため合流する人には、キャリアの選択肢として「マネージャーをやりたいか? あるいは、現場のスペシャリストになりたいのか?」をしっかり確認するようにしており、本人の意志を無視して管理職になっていただくことはありません。

若手かベテランかに関係なく、どのような人でも、一番大事なのは熱意です。"一緒に、Cygamesの最高のコンテンツをつくりたい" と思える人に来ていただきたいです。

【グラブルリリンク】6章のスライムの場所まとめ

グラブルリリンクの黄金の宝鍵の入手方法と使い道を紹介。グラブル リリンクの黄金の宝鍵を入手するサイドクエストの解放条件や達成条件、コブラを倒す宝箱の場所と獲得アイテム、の入手方法を記載しています。

【リリンク】ゴリがやっちまったの攻略情報【グラブルリリンク】

:『リリンク』のプラットフォームはPlayStation®5(以下、PS5)、PlayStation®4(以下、PS4)、Steamの3つで、ハードウェアの性能差があります。PS5に合わせると綺麗な映像が出せていても、PS4だと快適に動かせないといったことが起こるので、プラットフォームごとの最適化が必要になりました。ただし機械的に最適化するとアーティストのつくった画が崩れてしまうので、ライト配置の詳細度を3段階用意して、必要とされるパフォーマンスに合わせて詳細度を切り替えられるしくみを導入しました。