ゆっくり映画レビュー#220『名探偵コナン 100万ドルの五稜星


劇場版名探偵コナン27作目。
前作で遂に悲願の興行100億円突破。が、その喜びは束の間だった。
今回は前作の138・8億円を超える157・1億円。勿論シリーズ最大のヒットであり、2024年洋邦併せて年間トップ。コナンの映画が年間トップになったのは初。
シリーズ最大ヒット記録更新と初の年間トップ。束の間の喜びは“大”喜びに。
勢い留まらぬどころかさらに加速するコナン人気。
さて、私とコナン映画の相性だが、一作毎に当たりと外れの繰り返し多し。が、前作と前々作は珍しく当たりが続いた。
今回も3作連続の当たりを期待したい所だが…、一抹の不安。
今回のメインキャラは怪盗キッドと西の高校生名探偵・服部平次。
ファンには主人公コナンに匹敵する屈指の人気キャラだが…、私ゃどうもこの二人が苦手。
キッドのあざといくらいのキザキャラ。平次はそれに加え、幼馴染みの和葉とキュンキュンラブコメ。
これまでから“推理”するに、今回もそれらが押し出されるような予感が…。そしてそれは的中した。

コナンや蘭たちは平次の剣道大会応援で北海道・函館に。
函館に構える斧江財閥にキッドの予告状が。土方歳三縁の日本刀を頂く。
平次によってキッドの変装が見破られ、一戦交えてキッドは逃走。ビッグジュエル専門のキッドが何故刀を狙う…?
函館の倉庫街で殺人事件が発生。殺されたのは斧江財閥の顧問弁護士。遺体の胸元には十文字の斬り傷が。
容疑者として浮上したのは表向きは実業家、本当の顔は武器商人のブライアン・D・カドクラ。手下を率いて函館に現れた目的は…
刀は全部で六つ。全部見つけると、斧江財閥初代当主・圭三郎が隠した“宝”を示す道標になるという。その宝とは、圭三郎生存中の戦時中、戦局を一変させるほどの力を持つ兵器だという。
その宝を狙うカドクラ。自分の代で財閥が傾いた三代目現当主・拓三も宝を狙う。
キッドが刀を狙う理由。コナンと平次も刀にまつわる謎を解く。
函館を舞台に繰り広げられるお宝謎解き争奪戦…!

土方歳三、彼にまつわる日本刀。日本史ミステリーの装い。そこに、大財閥と戦時中の機密。これらは良し。
刀とそれに繋がるキーアイテムの謎解き。ばらばらいろは文字から導く推理は見事。が、気球を使った終盤の在処示しは大掛かりまどろっこし過ぎて…。
相関図や各々の思惑も結構入り組む。勿論犯人はその中に…。
遂に見つけ出した宝。しかしそれは、戦争当時には大変なものだったが、今となっては価値どころか使い物にすらならないもの。スマホ一台の方が…とは皮肉。
託され、それを葬る為に殺人を犯し、暴挙に出ようとした“犯人たち”が哀れでもあった。
これらは悪くなく、これらを完全主軸にすれば骨太ミステリーとして今回も面白味あったのに…、これら以外の要素が作品の締まりを鈍くしている。

やはりの平次と和葉のラブコメ。
推理の傍ら、平次の函館絶景ポイント探し。何も知らぬ和葉。応援する蘭。(←今回これだけ)
恋のライバルも登場。剣道と居合の達人の大学生・聖。和葉にアプローチ。勿論、平次と剣道対決。
平次を追い掛けて遥々と。あの金持ち関西娘は誰…? と思ったら、『から紅の恋歌』に登場していたらしい。確かにそんなキャラ、出ていたような…?
事件は無事解決し、最高の絶景ポイントで平次は和葉に…でラストシーン。今作って、結局平次と和葉のラブストーリーだったの…? まあ、この二人らしいオチは付くが…。
ファンにとってはキュンキュンかもしれないが、このパートになると途端に作品のトーンが緩く変わる。

『ハロウィンの花嫁』もそうだったが、時々煽り宣伝があるコナン映画。
今回は“遂に明かされるキッドの真実”。何かキッドが登場する度にいつもそう言ってる気もするが…。
結局それはキッドが日本刀を狙う理由とちょっと関わりあるだけで、実際はED後の(衝撃らしい)設定だけ。
一応その“人物”は変装して登場していたが…、アンタ誰?な唐突感。ファンの間では知れた設定やキャラなの…??
どうやら『まじっく怪斗』からのキャラらしい。他にも同作からのキャラが。
さらに、他の青山作品からのキャラも。
青山ファンには堪らない、“青山ユニバース”!
だけど、見てなきゃ分かんねぇ…。
(まあ昨今のユニバース、全部そうなんだけど…)

ツッコミどころを通り越した荒唐無稽も所々。
いつもながらの超人アクション。終盤、セスナの機体上での平次vs◯。どんだけのバランス感覚と身体能力…? 良い子も悪い子も真似しちゃダメ!
蘭や小五郎はほとんど見せ場ナシ。
阿笠博士ら(と恒例クイズ)も無理矢理ねじ込み。
日本刀ミステリーから脱線したギャグとラブコメと青山ユニバースで客寄せの飽和状態。
って言うか今回、北海道舞台のお宝争奪戦って、『ゴールデンカムイ』をちょっと意識してるよね…? 『から紅の恋歌』は『ちはやふる』だったし。

つまらなくはなかったけど、3作連続の当たりとはならず。
また一から仕切り直し。次(今年)は小五郎のおっちゃんに期待するか。


名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ) 感想・レビュー 9件

「名探偵コナン」劇場版シリーズ27作目。“月下の奇術師”の異名を持つ怪盗キッドと西の高校生探偵、服部平次が登場し、北海道・函館を舞台に、謎に包まれた新選組副長の土方歳三にまつわる日本刀をめぐるミステリーを描く。監督は『名探偵コナン 緋色の弾丸』の永岡智佳が務める。土方歳三の声を『ゴールデンカムイ』の津田健次郎が担当する。

ムビチケ頂いていたのを忘れていて今更の鑑賞。

冒頭数分見逃してしまったのもあって
最初なにがなんだか分からなかったけど、
とにかく全編イベントごとがおおく、あれよあれよと進んでいく感じ。
良く言えば飽きない、悪く言えば置いていかれる。

出てくるキャラクターも、
映画オリジナルからいつものメンツ、劇場版初登場キャラまでどんどん出てくるのでお祭りみたいだな〜と面白かったし、
終盤阿笠博士と少年探偵団が思い出したかのように出てきた時は思わず笑ってしまった笑

推理とアクションのバランスは良かった!
でも推理の中身は分かるようでピンとこない感じ…これは私が整理できずで悪いかも!
唯一の殺人事件の犯人や動機が雑過ぎたのは残念。
おまけみたいだった。

あくまで殺人事件よりお宝は一体なんだ?どこにある?がメインで進んでいくけど、
ずっと「うん十年前の武器なんて今の世にどれだけの価値があるんだよ」と思ってしまって、そんなものを武器商人が狙っているというのが意味不明だったし、
実際最後に暗号機だって分かっておじいさんガックリしてたけど、ちょっと想像したら分かるやろ、とは思ってしまった…。
おじいさんの息子もなんか雑な描かれ方で、これはあくまでコナンシリーズの人気キャラのわちゃわちゃを楽しむものだなぁと!

ただ、沖田総司が格好良過ぎて、それが知れたので個人的にラッキー!笑
もっと活躍してほしい。
というか沖田くんも顔似てるよね!?
まさか………あんたも血縁か!!

来年も映画楽しみにしてまーす!!

『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』|感想・レビュー・試し読み

[c]2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
[c]キネマ旬報社

本作は、やや要素を膨らましすぎていて、そのぶん必ずしも必要のない登場人物が多くなり分かりにくい構成になっているように感じます。
さらに登場人物が多ければ多いほど「偶然」が多くなりすぎて、不自然さが目につき、「ご都合主義」的な展開と言わざるを得ないと思います。
ただ、クオリティーの高かった前作とは脚本家が異なるため、毎年の作品なのでこういう回が出るのも仕方ない面もあります。
本作では「怪盗キッドの秘密」が明かされる重要な回になっています。
そもそもキッドとは因縁のある「西の高校生探偵」こと服部平次は、瞬時に様々な事を見抜く設定ですが、(多くの観客が気付いているような点を)今回の格闘の際にようやく気付くのは遅すぎる気がします、笑。
もう少しセリフを変えたり、何かしらの整合性は欲しいところです。
また、犯人を見つける要因がアレなのは、さすがに厳しい気がします。
本作は挙げていくとキリがないくらい脚本には難点を感じます。
一方で、これまでの劇場版よりギャグシーンを多用したりラブコメ要素をちりばめたりと、そこまで深く考えなければ、これも「名探偵コナン」の作品として十分に成立しているとは思います。

劇場版 名探偵コナン 100万ドルの五稜星 通常盤 [Blu-ray]

去年の黒鉄の魚影から映画館で見だしました。
もちろん前作も良かったのですが、今作はそれとほぼ互角の面白さでした!

高評価の点としては、
・ラブコメとギャグ、コメディのバランスの良さ
・キャラクターの立ち位置とそれぞれの活躍
・アクションシーンなどのカメラワーク
・原作にも劣らないミステリー要素
・現代と過去の絡み合わせ
・エンドロール後の衝撃の真実

ざっとこんな感じです。

ネットでもチラホラ「前作より作画が酷い」「派手さが少し欠けている」などの意見がありました。
自分的にはそこら辺はあまり気になりませんでしたが、唯一の懸念点として
爆発が少ない というところが気になりました。

実質の被害としては、
・武器商人ブライアン・D・カドクラにより普通車が1台爆破
・福城聖が操縦していたセスナが函館山の中腹に突っ込む
・セスナに積まれていた爆弾が海?に落ちる など

まあ爆発が少ない理由として、
・函館市から建造物や文化遺産(五稜郭)などの爆破の許可が下りなかった
・ここ数年で被害の規模が大きく、特に前回のキッド回の「紺青の拳」での被害規模が大きすぎて、今作では爆発は一旦箸休めに

今作は、歴代最高の興収157億円・動員1100万人突破や、史上初となるシリーズ累計観客動員数1億人突破などもあって、来年の次回作にも期待ですね!

劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 。
劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら よりお問い合わせください。

楽天ブックス: 劇場版「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」 豪華盤

映画「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」の配信がいつからか動画配信サービスを調査!

名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)の映画はどこで見れる?映画をお得に見る方法も紹介


天下分け目のお宝争奪バトルミステリー、ついに開幕ー!劇場版『名探偵コナン100万ドルの五稜星』大ヒット上映中!!

私は、コナンオタクで、コナンがとても大好きです。
今年のコナン映画もとても面白かった。久しぶりの
謎解きメインでしかも歴史を絡めてるのがまた良かった。
ただ、脚本が後もう一歩って感じだった。謎解きが複雑すぎたかな?と思った。でもラストのシーンも含め最高だった。
しかし、私はイライラしていることがある。
それは、心無い奴らのレビューだ。別に低評価をするなとは言わない。個人の意見も尊重しなければいけない。
でも、キャラクターや脚本家を否定するコメントはどうだろうか?私は、絶対に許されないことだと思う。実際に、「この脚本家にはリアルがない」、「この脚本家のコナン映画はもう見ることはないだろう」などと言ったコメントがある。この言い方はないと思う。脚本家を否定しているだけでなく、脚本家を下に見ている発言だ。自分が脚本を書けるわけでもないのに。本当に残念だ。
そして、これは、YouTuberの某さんについてなのだが、
大岡紅葉に対して、「こいつのファンいないだろ!この世に!」と言っていたり、平次と和葉の恋に対して、「また、3〜4年後に平次メインでやって付き合うかどうかやるんだろ!しょーもないよそれ」という発言があった。それをコメ欄で指摘するとはぐらかしたコメントしか返ってこない。この方とは、今後も戦うことになるだろう。ひどすぎるよ、いくらなんでも。
そして、低評価をしているレビューほとんどが言い方がキツすぎるし、上から目線すぎる。お客様は神様だという概念を早く捨てて欲しい。お客様が神様なわけねぇだろ!神様だとしても、そんな上から目線でもいいわけねぇだろ!
また、もはやレビューじゃないコメントもある。呆れてしまう。そして、極め付けはリアリティの追求だ。そもそも毒薬飲んで死なずに、体が小さくなってる時点でリアルがないんだから追求してくんな!それに他の脚本家さんもリアルを書いているわけではないのに、なんでこの脚本家だけ攻めるんだよ?おかしいだろ!たかがセスナの上での戦いごときで、リアルを語りやがってお前ら何様だよ!
少し、取り乱してしまったが、ひどすぎる書き込みが多いのは確かだ。脚本を否定するのは構わないが、脚本家や、キャラクターを否定するのは、やめてほしい。それだけだ。これを言ってもまたゴチャゴチャ言ってくるだろう。しょーもない。コナンに限らず、他のアニメでも注意すべきだと思う。伝わってくれればいいのだが、、、。
脚本が複雑で理解できなかったという方は、YouTuberのおまけの夜さんがわかりやすく考察しているので、ぜひ観てもらいたい。まじっく快斗を絡めた考察をしているので本当にわかりやすい。低評価してる奴らも納得できるはず。まぁ、そもそも低評価してるのが信じられんけど。
以上です。

何か文句や、質問、意見したいことがあればコメントしてください。応えます。

劇場版「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」 豪華盤 【ブルーレイ】 ..

今更ながら感想を投稿。

今作はどれだけコナンを知っていても把握しきれない要素が多過ぎたと思います。
何よりオリジナルストーリーが例年以上に複雑すぎる。
これらと原作要素と合わせたら詰め込み過ぎとしか言いようがないです。

あとお宝探しに関係するキーアイテムの数が多すぎる。
暗号に刀に写真にその他諸々...
一回見ただけで理解できる内容とはとても思えません。
もう少し引き算する必要があったかと思います。

『キッドの真実』に関しては内容はともかく魅せ方が良くないと感じました。
まさか優作と優希子にただ説明させるとは。
『了解』並にスマートに決めて欲しかったです。

宣伝文句もよくない。
試写をしない割には『キッドの真実』と堂々と言ってしまっている。
長年追ってきたファンなら何が真実なのか察しがつく筈。
隠したいのか隠したくないのかよく分からない宣伝でした。

ただ良いなぁと思った部分もかなりあって、
ちゃんと推理映画になってること。アクション頼りになっていない。
キャラ描写が原作以上に魅力的。思わずクスッとなるようなキャラ同士の掛け合い。
多くのキャラを満遍なく活躍させてること。絶対に誰かに見せ場を設けてるのはさすがですね。

良い点と惜しい点が半々くらいの映画でした。
まぁやはり毎年これだけのクオリティを公開してるってのは素晴らしいですね。
来年もたのしみです。

劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』×aiko「相思 ..

函館への家族旅行の直後に鑑賞。現地ではコナンくんのスタンプラリーをやっていたり、コナンくんのラッピングバスやラッピング市電が走っていたり、デパートではコナンくんの特設会場があり、グッズ販売をやっていたりとそれなりに盛り上がっていた。

映画にはその函館の名所が全部出てきて(湯の川は無理やり感があったが)、あーあの場所、行ったなー、と旅行を振り返ることができた。

映画の方は展開が早くて退屈はしなかったけど、ストーリーは突っ込む気にもならないほど支離滅裂だった(リアリティを追求してはいけない映画とはいえ)。でもまぁ年中行事のお祭りみたいな映画だし、コナンくんのお約束の決めゼリフや必殺技は炸裂するし、メインキャラクター勢揃いだしで、コナンくんの映画を長く見ている人はハマるのだろう。何よりも映画のおかげで函館が子供も大人も楽しめる観光地になっていた。少々露骨だけど、マーケティング的には大成功な映画なのだと思った。