【為替】2024年も円安は反転しないと考えるこれだけの理由 | いま


当面の経済・物価見通しなどに基づくと、今後、欧米などでは利下げが、日本では利上げが予想されており、内外金利差の面からは、円に押し上げ圧力がかかるとみられています。ただし、日本は世界的にみても急速な少子高齢化や、低い労働生産性などの構造問題を抱えており、これらに対して有効な対応がとられなければ、中長期的には円安が続く可能性も考えられます。


日本銀行の「外国為替市況(月次)」によると、2024 年 6 月の為替相場は、月中最高値で

「今後1カ月間の豪ドル/円相場の見通し」については、「豪ドル高・円安方向」と答えた割合が、28.9%であったのに対し「円高・豪ドル安方向」と答えた割合は23.7%であった。この結果「豪ドル/円予想DI」は△5.2%ポイントとなり、前月の△18.4%ポイントからプラス幅が縮小した。


為替レートは、様々な要因で時々刻々と変動することから、予想は容易でありません。ただし、資産運用においては、投資対象を円資産に限定せず、相対的に高い成長が見込まれる複数の国・地域の資産(通貨)に分散することで、リスクを抑えながら、当該国・地域の成長の恩恵に浴することが可能になると考えられます。

円相場 ドル以外の通貨でも下落 1ユーロ=171円台で最安値圏

円の実質実効為替レートは、1995年4月に最高値をつけて以降、振れを伴ないながらも、水準を切り下げています。その主な背景は、「失われた30年」とも呼ばれる、バブル崩壊後に続いた低成長やデフレです。また、日銀が2013年に異次元緩和を開始し、2016年にはマイナス金利政策や長短金利操作を導入するなど、デフレ脱却に向けて長期金利を抑え込む政策を採り、内外金利差が開いたこと、さらには、低金利の円で資金を借り、高金利通貨で運用する、「キャリー取引」が活発となったことなども、円安要因となりました。

調査期間前後の豪ドル/円相場は、99円台へ下落した。トランプ次期米大統領が中国からの輸入品に追加関税を課すとSNSで表明したことで米中貿易摩擦への警戒感が高まった。中国と交易関係の深い豪州にも影響が及ぶ可能性があるとして豪ドル売りで反応。こうしたことから豪ドル高・円安と見る向きが減少したものと思われる。

米ドル対日本円為替レート 2024年9月21日: 本日の更新情報

今後1カ月の豪ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が110.00円、最安値が90.00円となり、高値の平均値は102.53円、安値の平均値は98.37円であった。高値の中央値は102.00円、安値の中央値は99.00円だった。前月調査時(最終日)と比べ実勢レートは2円程度切り下がったのに対して、安値の予想中央値が1円程度、豪ドル高・円安方向にシフトした。


実質実効為替レートは、特定の2通貨間の為替レートだけでは捉えられない、通貨の総合的な実力やその変動を見るための指標です。国際決済銀行(BIS)の実質実効為替レート(Broadベース)の場合、約65の国・地域の通貨を対象として、貿易額や物価水準などを基に算出されています。その特徴の1つとして、他の国より物価上昇率が高ければ上がり、低ければ下がる傾向があります。

為替・ドル円相場の超長期チャート | 金プラチナ相場情報 Lets GOLD

「今後1カ月間の英ポンド/円相場の見通し」については、「英ポンド高・円安方向」と答えた割合が、29.6%であったのに対し「円高・英ポンド安方向」と答えた割合は30.4%であった。この結果「英ポンド/円予想DI」は▼0.8%ポイントとなり、前月の△10.2%ポイントから弱気を示すマイナスに転じた。

調査期間前後のポンド/円相場は、194円台から190円台へ4円程度下落した。米国のトランプ次期大統領が中国・メキシコ・カナダに関税を課す方針を示したことから世界的な貿易摩擦を巡る懸念が高まったほか、ウクライナ情勢が悪化する中で欧州経済の先行きに不透明感が広がった。そうした中で、英ポンド弱気・円強気の見通しに傾く個人投資家が増えたと考えられる。


【2024年前半】豪ドル円(AUD/JPY)の今後の見通し・予想

1990年以降の米ドル/円の高値サイクルは4~9年だった。その上で、2011年の1米ドル=75円といった米ドル最安値・円最高値を境にして、循環的米ドル高値が切り下がる流れから、切り上がる流れに変わったようになっている(図表1参照)。

「想定為替レート」平均は 1ドル=143.5円 3期連続で最安値を更新

昨今、円安・米ドル高が取り沙汰される機会が増えていますが、円は、ニュージーランド・ドルや豪ドル、ユーロ、スイス・フラン、英ポンド、人民元などに対しても軟調です。そこで、円について、通貨の総合的な価値を示す実質実効為替レート(左下グラフ参照)を見ると、2023年8月に1970年8月以来53年ぶりとなる安値をつけた後も概ね下落傾向にあり、最安値を更新中です。つまり、米ドルにとどまらず、幅広い通貨に対して円安基調となっています。ちなみに、1970年と言えば、ニクソン・ショック(ドル・ショック)の前年であり、1米ドル=360円の固定相場制の時代です。

主要上場メーカー109社 期首ドル想定為替レート分布(左:2024年3月期 右:2025年3月期)

この米ドル/円の循環的高値パターンを参考にすると、米ドル/円は2028~2033年に次の高値を記録し、その高値は2024年7月の161円を上回る可能性が高いという見通しになる。要するに、円安が161円を更新するのは、早ければ4年程度後の2028年だが、最も遅い場合は2033年と、この先10年近くも後になる可能性がある。

こういった面から、ドルカナダの来年の想定レンジを、1.2000~1.4000と想定します。 ≪ドル円≫

分析・レポート作成
外為どっとコム総合研究所

調査実施期間
2024年8月23日(金)13:00~2024年8月27日(火)24:00

調査対象
外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』に口座を開設のお客様層。

調査方法
外為どっとコムの口座開設者にメールでアンケート回答URLを送付。
今回の有効回答数は542件。
※必要項目を全て入力して回答して頂いたお客様を「有効回答数」としました。

オーストラリア・ドル/円の為替レートの推移(1980~2024年)

先週末の円相場は4月29日に付けた160円17銭を下回って円安が加速。6月28日には一時161円27銭と1986年12月以来の安値を更新した。米商品先物取引委員会(CFTC)によると、アセットマネジャーとレバレッジファンドの同25日時点の円の対ドルポジションは計21万枚規模の売り越しで、円先安観が強まっている。

「ドル円相場」予測のカギになる16.5年ルール 大局的な視点で見た場合

「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が17.9%であったのに対し「円高・米ドル安」と答えた割合は55.0%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は▼37.1%ポイントと前月の▼1.3%ポイントからマイナス幅が大きく拡大した。

韓国の政局混乱を受け、韓国の金融市場が揺れている。外国為替市場では通貨ウォンが売られ、対ドルでは約2年ぶりの安値 ..

調査期間前後の米ドル/円相場は、米ジャクソンホール会議で米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が「政策を調整する時が来た」などと発言し9月会合での利下げを示唆したことから3週間ぶりに143円台に下落した。9月の利下げ幅が25bp(0.25%ポイント)ではなく50bpになるとの見方もくすぶる中で、個人投資家は円高・米ドル安方向に動くとの見方を強めているようだ。

2024年末のドル円予想は157~159円台が最多! 2024年11月30日

今後1カ月の米ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が161.20円、最安値が140.00円となり、高値の平均値は157.21円、安値の平均値は150.67円であった。高値の中央値は157.00円、安値の中央値は152.00円だった。実勢レートが前回調査時(最終日)から2.0円程度切り下がったのに対して高値・安値の予想中央値は5~6円程度、米ドル高・円安方向にシフトした。

2024年は7~9月に161円から139円まで最大20円以上の強烈な米ドル安・円高が起こった。

今後1カ月の米ドル/円相場の高値と安値の予想については、最高値が160.00円、最安値が132.00円となり、高値の平均値は148.93円、安値の平均値は141.17円であった。高値の中央値は149.00円、安値の中央値は141.00円だった。実勢レートが前回調査時(最終日)から11.6円程度切り下がったのに対して高値・安値の予想中央値も11~14円程度、円高・ドル安方向にシフトした。

円相場 一時1ドル161円90銭台に 約37年半ぶりの円安水準更新 | NHK

以上のことから、今回のように5年MAから2割を大きく越えて上回る動きは10年に一度あるかどうかといった珍しい現象だったと言えるだろう。そんな珍しい現象が2022年から2024年にかけて断続的に繰り返したのが今回、「歴史的円安」と呼ばれた動きだった。

円が対ドルで160円台後半、仏選挙受け対ユーロでの最安値更新が重し

調査期間前後の米ドル/円相場は、一時153円台を割り込んで下落。米国のトランプ次期大統領が26日、中国やカナダ、メキシコへの関税引き上げについて言及したことから世界的な貿易摩擦への警戒感が広がり152.90円台まで下落した。もっとも、多くの個人投資家はそうした動きを米感謝祭前の持ち高調整と見ている模様で、米ドル高・円安の見通しを修正するには至らなかったようだ。

円相場 1ドル=160円台後半に値下がり 対ユーロは最安値を更新 | NHK

「今後1カ月間のユーロ/円相場の見通し」については、「ユーロ高・円安方向」と答えた割合が、17.0%であったのに対し「円高・ユーロ安方向」と答えた割合は44.3%であった。この結果「ユーロ/円予想DI」は▼26.3%ポイントとなり、前月の▼3.2%ポイントからマイナス幅が拡大した。

月, 日付, 米ドル, ユーロ, イギリス ポンド, 豪ドル, スイス フラン, 人民元

以上のように、米ドル/円の高値サイクルを単純に当てはめると2028~2033年に161円を更新する見通しになるものの、そのタイミングは早くなるより遅くなる可能性が高いだろう。そうであるなら、円安が161円を更新するのは2030年以降の可能性が高いのではないか。

12月, 2024/12/23, 156.72, 163.44, 197.11, 98.00, 175.38, 21.48

「今後1カ月間の米ドル/円相場の見通し」については、「米ドル高・円安方向」と答えた割合が49.5%であったのに対し「円高・米ドル安方向」と答えた割合は23.7%であった。この結果「米ドル/円予想DI」は△25.8%ポイントと前月の△30.7%ポイントからプラス幅がやや縮小した。