[東京 22日 ロイター] 22日午後の外国為替相場でドルが一時、2011年8月4日以来半年ぶりに80円 ..


外国の通貨(ドルなど)の価値に比べて円の価値が高くなることが「円高」、反対に低くなることが「円安」である。

例えば、円相場が1ドル=100円から1ドル=90円になれば、円の価値が上昇したことになるので「円高」と呼ばれ、1ドル=110円となれば、「円安」と呼ばれる。

円高、円安は政治的経済的要因によって外国為替市場における円への需給が変化することで生じる。円高では輸入品が安くなり、物価を下げる効果があるが、円高が続けば輸出産業は苦しくなる。

戦後日本は長い間1ドル=360円の固定為替相場制であったが、1973年以降は変動為替相場制となった。過去最大の円高としては2011年10月31日の1ドル=75円32銭がある。


・2011年10月円ドルレート史上最低値 (1ドル=約77円)、

2008年にはリーマンショックが起きドルが急落した。2011年10月にはドル円の史上最安値である75円台をつけた。月中平均でも76円72銭と過去最低を更新した。日本政府はリーマンショックによる世界的な景気縮小に対し、2013年以降、アベノミクスとして超低金利と円安政策を推し進めた。日本が低金利を続ける一方で、いち早くリーマンショックから回復した米国が利上げをはじめたことで、日米金利差の拡大からドルは買われた。2015年6月には125円81銭のドル高をつけた、6月の月中平均は123円70銭で約8年1ヵ月ぶりの円安だった。

90年以降は日本のバブルが崩壊し円高が進行した。1995年4月にはドル円は一時79円台と80円を割り込み当時の史上最安値をつけた。4月の月中平均は83円53銭だった。90年代後半には、日本の銀行の不良債権が拡大し金融機関が相次いで破綻し、アジア通貨危機も起こったこともあって円安が進むことになる。ドル円は1998年8月には147円台を付け、1990年4月以来、約8年4ヵ月ぶりの高水準となった。

最後の為替介入は2011年11月、この際は円高阻止。円安阻止の介入の最後は1998年6月 ..

ドル円は1982年10月に278円台と80年以降の最高値をつけた。82年10月の月中平均は271円33銭だった。ソ連がアフガニスタンに侵攻し地政学リスクが高まり、有事のドル買いが進んだ。その後ドル円は反転、1985年9月のプラザ合意でドル安誘導政策が取られたため、1988年11月にはドル円は120円台まで売られ当時の過去最安値をつけた。11月の月中平均は123円16銭だった。

以前は何か有事があると、日本の製造業が海外にため込んだ利益を慌てて日本に戻すため、ドルを売って円を買う動きが活発化して円高となった。しかし今では、日本の企業も海外に工場を持ち、人を雇い、稼いだドルは現地で使うことが増えている。このため、有事であっても日本に戻すお金は少なくなっていると考えられるのだ。

金融マーケット『ドル/円相場は世界のリスク許容度のバロメーター』(2011年7月号)

しかし、2022年の円安では、ロシアのウクライナ侵攻という「有事」にもかかわらず円高となっていない。なぜだろうか。理由は1つではないだろうが、大きな要因として考えられるのが、日本の製造業による海外への直接投資が進んだことだろう。

外貨投資を考える際、米ドル投資を考える人も多いだろう。米ドルは世界の基軸通貨で、主要決済通貨でもあり、有事でも安全な資産の一つだと考えられている。分散投資として外貨投資を始めるにはドル円投資が最適だろう。ドル円相場には「8年周期」が存在していることは広く知られている。詳しく解説していこう。

2011年まで続く円高トレンド 今年は100円前後の円安場面も

最近では、2020年にも円高が進む局面があった。新型コロナへの懸念が急速に高まる中、ドル円は3月、瞬間的に102円を割り「コロナショック」と呼ばれた。米国ではコロナ禍で麻痺する経済を支えるために金融緩和を打ち出し、ドル円は2020年を通して円高に推移した。



円相場が戦後最高値を更新し、17日の海外市場で一時1ドル=76円台前半まで急伸した。東日本大震災による打撃に加え、東京電力福島第1原発の事故に対する不安も高まる中、「国力の鏡」とされる外国為替相場で、なぜ円が買われるのかをQ&A方式でまとめた。

Q 被災者に対する保険金の支払いが円高の原因と聞いたのだけど。

A 生損保各社が契約者に保険金を支払うためには、多額の現金を円で用意しないといけない。契約者から受け取った保険料の一部は海外の株式や債券で運用しているから、これらを売却して円に換えるとの見方が強まったんだ。

Q 災害はいつ起こるか分からないのに保険金を準備していないの。

A いや、実は用意しているんだ。ある生保は「現金は潤沢で(円建ての)国債を兆円単位で保有している」と説明しているし、与謝野馨経済財政担当相も「生損保に確認しても(円に換える動きは)一切ない」と話している。阪神大震災でも同様の見方が出ていたけど、統計上確認できないんだ。

Q じゃあ結局、なぜ円高が進んだの。

A 投機的な売買をする海外ファンドがそういううわさが流れていることに乗じ、大量の資金を投じて円相場を動かしているらしいよ。震災の混乱で売買注文が少ないことも相場が動きやすい一因だ。

Q 日本経済の先行きが楽観されているからではないんだね。

A 為替相場は、買いたい投資家が多ければ上がるし、売りたい投資家が多ければ下がる。短期的には経済実態から懸け離れた値動きをするから、注意が必要だよ。(2011年3月17日配信)


[PDF] 為替相場推移(米ドル・スイスフラン・英ポンド・ユーロ) 2011

外国為替市場の円相場は16日のニューヨーク市場で急騰し、1995年4月19日に付けた1ドル=79円75銭の戦後最高値を約16年ぶりに更新した。その後も円高の流れは止まらず、17日のシドニー市場では一時76円25銭と最高値をさらに塗り替えた。東京市場に入ると、政府・日銀による介入警戒感が強まり、79円台後半まで下落した。東日本大震災と原発事故で深刻な打撃を受けた国内の景気が、円高進行で腰折れする懸念が強まりそうだ。
円高進行の背景には、震災で多額の保険金支払いの必要が生じる保険会社などが手元資金を確保するため、海外の金融資産を円に換えるのではないかとの思惑があると指摘される。95年に付けた最高値が、阪神・淡路大震災の約3カ月後だったことも市場の円買い連想につながったとみられる。
ただ、実際には「保険会社などが海外資産を売却して円を買う動きが出ているわけではない」(大手行)とされ、投機的な側面が強いという。
東京市場は午前11時現在、1ドル=79円52~55銭と前日比1円41銭の円高・ドル安。対ユーロでは、1ユーロ=110円66~71銭と2円35銭の円高・ユーロ安。
日本の産業活動は大震災や原発事故に伴う計画停電などで停滞し、深刻な影響を受けている。円高は輸出企業の採算悪化を招き、回復しつつあった企業業績が再び落ち込みかねない状況だ。
日銀は14日の金融政策決定会合で追加金融緩和を決定するとともに、大量の資金供給を連日続け、市場の不安心理解消に努めている。しかし、15日には日経平均株価が暴落、17日午前も下落するなど、市場の混乱は収まっていない。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング | 前年の年末・年間平均 2011

その後も2度ほど円安になる局面はあったが、2022年の円安と背景が近い“2015年の円安”は興味深いだろう。2012年には70~80円台だったドル円相場が、2015年6月は125円86銭まで円安に振れた。米国では2015年12月に9年半ぶりとなる利上げが行われ、その後2018年12月まで断続的に利上げは続いた。一方、日本はその間、黒田日銀総裁が「異次元緩和」と称して強力に金融緩和を押し進めた。こうした金融政策の違いが強烈な円安につながったと考えられる。

2011年平均 |2012年平均 |2013年平均 |2014年平均

1995年以降、これまでに最も円安となったのは1998年7月で、当時は1ドル=144円63銭まで急落した。わずか3年前の1995年に、ドル円は80円を割るほど円高となっていたため、その揺り戻しが大きく出たと見ることができるだろう。当時、日本では大手金融機関が相次いで破綻しており、日本経済の先行きへの不安が大きくなっていた時期。日本政府は2兆円以上の円買い・ドル売りの市場介入も行って、何とか円安を抑え込んだのだった。

カナダ・ドル, CAD, 1unit, 77.82, 74.62, 82.40, 79.20

この10年ほどでエネルギーの海外依存度は高まりました。iPhoneに代表されるようなデバイスも輸入が増えています。一方、日本の輸出競争力は低下。貿易収支は赤字となることが増えました。その分、円安メリットは薄まり、一方、輸入コストの上昇は強ま

過去5営業日分の為替レートを表示します。 1米ドル, 1豪ドル

【図解・社会】東日本大震災・円の対ドル相場と株価の推移(2011年3月17日)

大震災後、なぜ円高になったのか | 情報・知識&オピニオン imidas

円が20日、1ドル=150円まで下落した。後の2011年10月につけた1ドル=75円32銭の戦後最高値から半値になった。この11年で日本経済はどう変わったのか。

[PDF] 第3節 円高の進行と海外経済が国内雇用に与える影響

過去、最も円高となったのは、2011年10月末の1ドル=75円32銭だ。欧州債務問題やリーマンショックの後遺症で欧米経済が苦しい中、2011年3月には東日本大震災があった。リスクを避けたいマネーが円に流れ込み、いわゆる「有事の円買い」が円を押し上げた。