3 円安・円高の原因とは?~為替相場が変動するしくみを知ろう!


以来、しばらくはもう少し狭い値幅での上下動が続きましたが、またしても円高傾向が顕著になってきます。そして、2011年から2012年にかけては再び80円割れの水準に達しました。


ドル買いの主因は米国経済の力強さ。円に限らず全通貨に対して独歩高に

そこから円安基調に反転し、2016年を迎えてやや円高方向に戻したものの、2022年10月にはおよそ30年ぶりの150円台まで円安が進みました。その後2023年にかけて円高方向に進み、現在130円台で推移しているのが今日までの流れです。こうして検証してみても明らかなように、という特性がうかがえます。

バブルが崩壊した日本では“失われた20年”と呼ばれる経済の低迷が続きましたが、90年代半ばまで為替相場では急速に円高が進みました。しかし、その後は流れが一気に反転し、140円台後半に達する円安が進行しました。

【日経】円ドル相場・人民元相場など為替の最新ニュース、債券市場の最新動向をお届けします。

日本円を売って外国通貨を買うというパターンの取引では、エントリー時よりも円安になった時点で決済すると利益が出ると前述しました。FXの場合、為替差益が得られるのはそのパターンだけにとどまりません。

では、実際の為替相場はこれまでにどのような推移を示してきたのでしょうか? 1990年以降の長期的な「米ドル/日本円」チャートを振り返ってみます。

先週の為替市場では、週初に1ドル152円直前と年初来の最高値までドル高円安が進んだが、週末にかけては1ドル149円台まで円が買い戻された。

外国通貨を売って日本円を買うという取引も可能で、このパターンではエントリー時よりも円高が進むと為替差益が生じます。つまり、わけです。

例えば、急激な円高に対応し、外国為替市場で円を売ってドルを買う「ドル買い・円売り介入」を行う場合には、政府短期証券を発行することによって円資金を調達し、これを売却してドルを買い入れます。反対に、急激な円安に対応し、外国為替市場でドルを売って円を買う「ドル売り・円買い介入」を行う場合には、外為特会の保有するドル資金を売却して、円を買い入れることになります。

【日本市況】円安進み152円台、米金利高止まりでドル買い-株続落

光熱費や食費、衣料品など日々の暮らしのさまざまな分野に大きな影響を与えているのが為替相場です。円高や円安によってどのような影響があるのか確認してみましょう。

為替介入は通貨間の売買であるため、その遂行には円やドルなどの資金が必要になります。わが国の場合、財務省所管の外国為替資金特別会計(外為特会)の資金が為替介入に使われます。


急速に進む円安修正~今後のシナリオを展望する | ニッセイ基礎研究所

さらに、日本がを続ける中で米国の中央銀行に当たるFRB(連邦準備制度理事会)が金利を引き上げると、日米の金利差が拡大します。すると、日本よりも高い金利を求めて「日本円売り・米ドル買い」が進むとの思惑が働きがちです。

円続落、一時161円台に 歯止めの材料見当たらず、為替介入が焦点

世界にはさまざまな通貨があり、海外でものを買うには「円」を外国の通貨に換えなくてはならず、その際の交換比率が為替相場です。経済動向をあらわす指標として、テレビ等のニュースでは「本日の東京外国為替市場の円相場は……」と報道されます。つまり、円と外貨との交換比率は日々刻々と変動しているのです。例えば、円を外貨に換える需要より外貨を円に換える需要が多ければ、円が買われるとともに外貨が売られ、「円高」が進行します。「ドル」を商品と見立てると、例えば対ドルで「1ドルが105円から104円になり、1円、円高になった」というようにいいます。この場合、「1ドルの価値が105円から104円に下がった」ことになるため「ドル安=円高」になったわけです。
円やドルなど通貨間の交換比率は、需要と供給の関係で決まります。従って、需給関係が変動すれば、為替相場も変動します。

28日の東京外国為替市場で対ドル円相場は一時、1ドル=161円28銭まで円安が進み、1986年12月以来、約38年ぶりの水準をつけた。

たとえば、貿易において不利になることを踏まえて米国側が「円安は好ましくない」とコメントすれば、何らかの圧力が働いて為替相場が円高に転じるのではないかと推察する投資家が増えます。また、米国の重要な経済指標である雇用統計が予想以上の高水準であれば、「好景気が続いている」と判断して米ドル買い(日本円売り=円安)が活発化することがあります。

金利のつく通貨はよりもうけられるから投資家からするとうまみがある。よってドルを買う動きが世界中で広がり、その反動で円が売られるわけです。

円高のメリットは、円の購買力を国際的に引き上げるとともに、輸入品を通じて国内物価を引き下げる効果が期待できます。また、外国製品が安く買え、海外の投資資金が流入しや株式の価格を押し上げます。円高のデメリットは、日本からの輸出製品が値上がりし、日本製品の国際競争力が低下します。また、外貨建ての資産が目減りします。
円安のメリットは、外貨建ての資産価値が高まり、輸出製品の海外での価格が下がって輸出産業は好調になります。円安のデメリットは外国製品が高くなり、海外へ投資資金が流出しや株式の価格が下がります。

トランプ氏優勢の観測で円安・株高進む 一時1ドル154円台前半に

先に述べたように、為替レートは取引に参加している投資家たちの思惑によって変動していきます。そして、投資家たちはそれぞれ、「これから円高に動く」「円安傾向が強まる」といった自分なりの予想を立てているものです。

コラム:リスクは再び円安へ、ドル売り協調介入はあるか=内田稔氏

10月23日(水)の夜間取引での出来事。ちょうど21時にドル円は153.18円を付け、9月16日の139.57円から14円もの円安が進んだ。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)において米連邦準備理事会(FRB)が4年半ぶりの利下げを決定したのが9月18日。通常の2倍の0.5%の利下げとなったのはサプライズだったが、「米国の利下げ&日本の利上げが今後進めば、日米金利差が縮小してドル売り&円買いで円高になる」とのシナリオ通りの展開で、7月3日につけた161.94円から9月16日には139.57円と22円もの円高が進んでいた。それが再び巻き戻されつつある。ダイナミックな動きだ。

2024/12/26【FX ドル円予想】1月ドル買いスタート ..

例えば、日本人が旅先のハワイで買い物をするため、手元にある1万円をドルに両替するとします。が1ドル=100円であれば、1万を100で割った100ドルになります。しかし、もし為替相場が1ドル=80円であれば、1万を80で割った125ドルになり、また、1ドル=125円であれば、1万を125で割った80ドルになります。これらを比べると、1ドル=80円の場合は、1ドル=100円の場合と比べて、同じ金額の円についてより多くのドルを取得できるので、円高ということになります。逆に、1ドル=125円の場合は、1ドル=100円の場合と比べて、同じ金額の円についてより少ないドルしか取得できないので、円安ということになります。

円安加速、1ドル160円台を目指す ~日米金融政策の修正を受けて

「米国利下げ&日本利上げ」のシナリオ自体は崩れていないのに、なぜここまで再び円安になるのか? 単純なシナリオ通りには展開しない金融市場の奥深さを感じさせられる。為替市場の方向性を決めるのは単一の理由だけではないということだ。メインシナリオが実現すれば円高でも、様々なサブシナリオが働いて円安になるという好例である。

第10回「リスク回避の円高?ドル高?」 | 知るほどなるほどマーケット

円高とは、円の他通貨に対する相対的価値、言い換えると、円1単位で交換できる他通貨の単位数が相対的に多い状態のことです。逆に、円安とは、円の他通貨に対する相対的価値(円1単位で交換できる他通貨の単位数)が相対的に少ない状態のことです。

欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、年末年始休暇控えドル買いは限定的 ; 24/12/26 17:13

現在、ドル円に最も影響を与えているのが米国経済の力強さである。米国の消費者物価指数は2022年6月に前年比9.1%上昇という高水準を記録しピークを付けた。FRBはインフレ退治のために強烈な利上げを行って沈静化を図り、今や上昇率は2.4%まで鈍化した。もちろん、物価水準自体は2022年6月よりも上がっているが、「上昇率」は1年前に比べて3%を切り、FRBが目標とする2%というターゲットをほぼ達成していることになる。パウエル議長の最近の発言において、インフレ沈静化に対して自信を示しているのも頷ける。

1ドル一時155円台、34年ぶり円安水準 為替介入への警戒高まる

わが国では、為替介入は財務大臣の権限において実施することとされています。日本銀行は、特別会計に関する法律および日本銀行法に基づき、財務大臣の代理人として、その指示に基づいて為替介入の実務を遂行しています。

1ドル160円に逆戻りするリスクは?~マーケット・カルテ11月号

米国で利下げが行われたと言っても、政策金利は4.75%~5.00%と依然として高水準にある。にも関わらず、このところ発表されるマクロ経済指標はどれもこれも労働市場の堅調さや経済が底堅いことを示している。で「マーケットではソフトランディングどころかノーランディング(無着陸)になるのではないか、との見方が出てきている。ノーランディングとは文字通り『景気減速がない』というシナリオである」と述べたが、まさに「景気減速が起こらないほど米国経済は強い」=「ドルを買う」という動きが起こっており、ドルはすべての通貨に対して独歩高となっている。

2024年7月上旬に一時1ドル161円台後半まで円安ドル高に動いていた米ドル円相場は、その後1ドル150円 ..

金額を指定せずにその時点のレートで取引を成立させる成行(なりゆき)注文を入れた場合、「米ドル/日本円」を売った人には「Bid」、買った人には「Ask」に表示されているレートが適用されます。ここで注目したいのは、です。