28日の東京外国為替市場で対ドル円相場は一時、1ドル=161円28銭まで円安が進み、1986年12月以来、約38年ぶりの水準をつけた。


ですが、それではさまざまな取引レートがありすぎて困ることが生じます。例えば、企業の株価は基本的にその国の通貨で値段付けされます。日本の企業ならもちろん円です。ところが、海外の投資家などが、日本の企業の株を買いたい時に、米ドルや豪ドル、ユーロなどに換算すると幾らなのか? といったことを知る必要がありますが、ある一定基準に基づいたレートがないと価値が分かりにくくなります。


ドル円予想 | 植田日銀総裁の講演待ち | 今日のアナリストレポート

変動相場制の場合は、その国の通貨当局が為替市場に介入し為替レートの変動を原則的に上下1%内に抑えます。そのため変動は基本的にありません。中国も人民元の切り上げは行いましたが、現在も固定相場制を維持しているので為替レートが変動しないのです。

「円高」や「円安」、「1ドル=●●●円」など、外国為替相場に関する話題やニュースは、よく耳にすることのひとつですよね。「米ドルなど海外通貨に対する日本円の価値」ということは何となく分かると思います。ですが、実際このような為替相場(為替レート)は、どのようにして決まっているのでしょうか? レートを左右する外国為替取引の仕組みなどをご紹介します。

外為:1ドル157円36銭前後とドル高・円安で推移 ; 24/12/26 15:27

前述の通り、為替レートは通貨の需要と供給のバランスで変動します。例えば、円と米ドルの取引で1ドル=110円だった為替レートが、円がたくさん買われることで1ドル=100円になれば「円高ドル安」に、米ドルがたくさん買われて1ドル=120円になれば「円安ドル高」になる、といった感じです。

世界にはさまざまな通貨があり、海外でものを買うには「円」を外国の通貨に換えなくてはならず、その際の交換比率が為替相場です。経済動向をあらわす指標として、テレビ等のニュースでは「本日の東京外国為替市場の円相場は……」と報道されます。つまり、円と外貨との交換比率は日々刻々と変動しているのです。例えば、円を外貨に換える需要より外貨を円に換える需要が多ければ、円が買われるとともに外貨が売られ、「円高」が進行します。「ドル」を商品と見立てると、例えば対ドルで「1ドルが105円から104円になり、1円、円高になった」というようにいいます。この場合、「1ドルの価値が105円から104円に下がった」ことになるため「ドル安=円高」になったわけです。
円やドルなど通貨間の交換比率は、需要と供給の関係で決まります。従って、需給関係が変動すれば、為替相場も変動します。

円相場(外国為替市場) 一時1ドル=160円台も154円台に値上がり | NHK

前述の通り、外国為替取引は、例えば円という通貨の価値を出すと言っても、米ドルやユーロ、豪ドルなどさまざまな通貨と取引されています。つまり、それぞれの取引で円の価格(価値)がバラバラなのが基本です。それでは、現在の円の価値はとても分かりづらくなります。また、取引通貨すべてを基準にして為替レートを出そうとすると、膨大な数の組み合わせが必要となります。

例えば、日本人が旅先のハワイで買い物をするため、手元にある1万円をドルに両替するとします。が1ドル=100円であれば、1万を100で割った100ドルになります。しかし、もし為替相場が1ドル=80円であれば、1万を80で割った125ドルになり、また、1ドル=125円であれば、1万を125で割った80ドルになります。これらを比べると、1ドル=80円の場合は、1ドル=100円の場合と比べて、同じ金額の円についてより多くのドルを取得できるので、円高ということになります。逆に、1ドル=125円の場合は、1ドル=100円の場合と比べて、同じ金額の円についてより少ないドルしか取得できないので、円安ということになります。

19日のニューヨーク外国為替市場で、円はドルに対して一段安。1ドル=157円台後半と、5カ月ぶりの安値を付けた。

海外旅行に行ったことがある方なら、出発前に円を来訪国の通貨に両替した経験があると思います。そして、帰国後に円に戻す際、為替レートが出発前と変わっていると「儲かった」とか「損をした」といった経験をお持ちでしょう。外国為替取引も、基本的にはこの「両替」と同じだと思えば、もっと身近に感じられると思います。円の価値=日本経済の強さを示す重要な指針のひとつでもある外国為替レート、今後さらに興味を持ってみると「日本の今」がよく分かると思います。